2012 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本住宅の家族共用空間拡充の動向と計画課題の解明
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22560617
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 義弘 大分大学, 工学部, 准教授 (30244156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 俊江 九州女子大学, 家政学部, 教授 (90223990)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 居間 / 座敷 / 和室 / 住宅 / 続き間 / 家族共用空間 |
Research Abstract |
家族共用空間拡充志向の反映として、供給実態(現住の平面構成=居住プラン)は1階に設けられる和室(タタミ室)は居間を経由せねばアクセスできない「一方向型」の急増、ないしは、1階は居間のみの一室型の増加が顕著で、両者で約半数に及ぶ。すなわち近年、和室は居間の従属空間化ないしは不要化が進んでいることを指摘した。しかしその一方で、この傾向が必ずしも居住者の住要求に則したものとはいえないという下記の計画課題も明らかにした。 <和室の要否・平面構成について> 1)和室なしだができれば設けたかった「断念層」が約半数存在し、家族共用空間(居間)拡充を優先させる志向があること。 2)居住者が望ましいと考える平面構成(=選好プラン)は、居住プランとの食い違いが大きく、和室の連続・縮小志向という供給実態とは逆に、居間との分離・拡大志向が顕著に高いこと。この点に関して、普及の先行する北海道・沖縄県の居間中心型住宅の居住者に居住プランと選好プランの乖離は比較的少ないが、中廊下型住宅の居住者は対照的に全国と同様の傾向を示しており、この地域性の分析は、家族共用空間拡充の動向を考察する上で示唆深いこと。 3)和室のとられ方は、居間の起居様式にも強く影響を与えており、和室との連続性が高い場合の居間はイス坐化が進み、独立性が高くなるとイス坐・ユカ坐併用とする傾向が強くなる。しかし、選好プランで考察すると、機能分化の進んだ前者の評価は低く、後者を選好する比率が顕著に高いこと。 <和室の用途について> 1)和室の現状の用途と希望する用途との乖離も大きく、依然として、ことにライフステージが進むに従い接客機能を求める傾向が強い。これが居住と選好プランの不一致の大きな要因であること。 2)住まい方の経時変化でみた各家族成員の就寝室は流動性が高くそのパターンも多様だが、いずれも和室の存在がこの柔軟性を促していること。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)