2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560619
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
古賀 紀江 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (10295454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 ゆりか 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (20251324)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リロケーション / 高齢者 / プレイスアタッチメント / もの環境 / 地域環境 / 印象評価 / アンケート調査 / 地域コミュニティ |
Research Abstract |
本研究は、自立した生活が可能な健康な人々を対象に転居がもたらす影響と関連要因について考察を行い、QOLの低下をもたらさない転居とするために有効な環境行動支援のための知見を得ることを目的として行った。本年度の研究実績は次の通りである。 1.これまでの成果の発表を行った。 (1)昨年度までに実施した転居経験のある高齢者を対象としたa)引っ越しともの環境、b)地域内での活動参加、c)プレイス・アタッチメントに関するアンケートの結果の考察を行い、日本建築学会大会で口頭発表を行った(13.研究発表に記載『高齢期の転居の実際と環境評価引っ越し経験アンケート調査の分析』)。引っ越し体験をした高齢者が、その引っ越しがうまくいったか感じる度合いは転居先で獲得した対人環境も影響した。家具物品が転居後の環境形成に一定の役割と影響をもたらすことや引っ越しの成功感は家具よりも物品の影響が強いこと等が認められた。 (2)昨年に引き続き転居と「もの」に関する印象評価実験の分析をさらに進め、結果を日本建築学会論文報告集に投稿、掲載された。場所の維持管理、親しみやすさを感じさせるものの各群があることなどを示した(13.研究発表に記載『高齢者居住施設の「もの環境」とその印象第三者による印象評価の可能性について』)。 2.研究の展開と考察の充実のために情報収集と追加調査を行った。 (1)環境行動デザイン研究に関する国際学会(IAPS)に参加し、RSSや場所への愛着などについて新たな知見、論点の情報を得た。 (2)転居先での対人環境の形成についての示唆を得ることを目的として成立の異なる4つの地域を対象としたコミュニティ意識に関するアンケートを実施、分析・考察を加えた。(平成25年度の建築学会で発表予定) (3)一連の調査分析の結果をさらに検証するために、高齢者専用の集合住宅(東京都練馬区)に暮らす5世帯でケーススタディを行った。
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Research Products
(2 results)