2012 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナム・ホイアンの伝統的町並みに対する観光地化の影響
Project/Area Number |
22560626
|
Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
内海 佐和子 昭和女子大学, 国際文化研究所, 研究員 (10398711)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福川 裕一 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60130829)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 観光 / 景観変容 / 世界遺産 / 町並み保存 / 観光地化 / ベトナム / 歴史的町並み / 建築計画 |
Research Abstract |
当初の計画通り、観光客に対するホイアンの魅力の再確認および町並みの現状を評価する目的のアンケート調査を平成24年8月に実施した。調査は市の協力を得て借用した世界遺産のコアゾーン内にある町家を会場に、ホイアンの町並み保存活動の歴史および観光地化の現状をパネルによって紹介するエキシビションを開催し、その展示を見終わった観光客に対しアンケートを実施した。 アンケートからは、観光客はホイアンの魅力を世界遺産の町並みだけとは捉えておらず、ホイアンならではの多様な観光資源にも期待をしていること。しかし現実は、著しい観光地化により町は賑やかさを増し、住民の減少により生活文化が感じられにくくなっており、その結果、観光客が有するホイアンのイメージおよび期待と現実との間にギャップが生じていること。ホイアン観光への期待に「もっとローカルな生活」といった類の意見があったが、「テーマパーク」、「映画のセット」と評されるように、生活感の希薄さ、すなわち、これまでの研究において指摘してきた町並みの形骸化の進行を観光客も感じ取っていることなどを明らかにすることができた。これについては、平成25年度日本建築学会大会において発表することとなっており、さらに大学紀要への投稿準備にも着手している。 1994年から継続して実施している世界遺産のコアゾーン内の主要な通りに面する全建物のファサード写真を採取する景観変容調査は、平成24年8月、平成25年3月に実施し、例年同様のデータを得た。 最終年度の年度末である平成25年3月には、ホイアン市のみならず、上部組織であるクアンナム省も含めた関連行政官および住民代表も参加する100人規模のクロージングシンポジウムをホイアン市主催により開催した。ここでは本研究課題による調査の報告を行ったうえで、観光開発、景観整備、サスティナブルな発展の両立を目指す今後の方向について討論を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)