2012 Fiscal Year Annual Research Report
化学結合のエネルギー表現に基づく鉄鋼の水素脆化機構の解明と量子合金設計への展開
Project/Area Number |
22560658
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森永 正彦 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (50126950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 正人 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10397466)
湯川 宏 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50293676)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 水素脆化 / 昇温脱離法 / 金属炭化物 |
Research Abstract |
鉄鋼材料の脆化をもたらす材料中の拡散性水素原子のトラップには、金属炭化物相も寄与していると考えられているが、主にそれは母相と炭化物相の界面付近によるトラップであると報告されている。昨年度までに金属炭化物、金属酸化物試料の新生表面に水素をさらすことで、昇温脱離試験において水素の放出が観察されることが分かっており、それら試料に水素が取り込まれている可能性が示唆された。これより当該年度においては、さらに金属窒化物における水素の取り込みおよび放出を炭化物および酸化物と併せて詳しく調べるための基礎として、添加金属の炭化物について水素の取り込みが試料表面もしくは試料内部によるものか調べることを検討した。 添加金属の炭化物であるTiCおよびNbCの粉末試料にボールミルによる水素雰囲気での粉砕処理を行うことで水素を付与し,昇温脱離試験により水素の放出温度および放出量を調べた。付与する水素に重水素を用いることにより、試料以外からの水素および付与前から試料に含まれている可能性のある水素の放出と区別することができ、試料から放出された水素の放出曲線を求めた。この結果より試料それぞれの水素放出量を計算した。BET法により試料比表面積を測定し、試料表面における原子数を原子面密度から見積もった。これらより、それぞれの試料における水素放出量は、試料表面に原子面密度相当分だけ水素が吸着した場合の水素量よりも多く、水素は試料内部に取り込まれている可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)