2011 Fiscal Year Annual Research Report
浸透法によるカーボンナノファイバー強化アルミ基複合材料の製造法に関する研究
Project/Area Number |
22560685
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
増田 千利 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20350407)
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Keywords | カーボンナノファイバー / 金属コーティング / アルミニュウム / 複合材料 / 濡れ性 |
Research Abstract |
カーボンナノファイバー(CNF)表面にアルミをコーティングして、プリフォームを作成し、真空中で1000℃、1100℃に加熱して、プリフォーム上にアルミナ管の底に1.0mmの穴をあけた先端からアルミの溶滴を滴下する実験を試みた。その結果温度を2種類に変えても、アルミの液滴はアルミナ管からかをを出すが、プリフォーム上に落ちなかった。これはアルミナ管の壁にアルミナの液が張り付いて、落ちないことが想像された。これはプリフォームよりもアルミナ管の方が濡れ性が良いことが想像された。このためにCNF上にアルミをコーティングした後、窒素雰囲気で処理して、表面のAlをAlNに変化させて、プリフォームを作成して、同様の実験を行ったところ、900℃でアルミの液滴が滴下できた。その結果、900℃でプリフォーム上に球形のアルミが張り付いた形状を計測した結果、接触角(濡れ性を評価する指標である)が約140°であった。CNFにアルミだけをコーティングした場合には、接触角が180°出会った可能性があるのと、温度が900℃よりも高いことを考えると、改善されたと推定される。まだ90°以下になったいないので、溶湯に入れても入らない可能性が高いので、今後は更にコーティング層の厚さを厚くし、AlNを形成させて再度実験を行う予定である。 CNF上にCuをコーティング法を検討した結果、600℃以上でコーティングできることがわかったが、触媒も分離していなかったので、今後分離することを試みる。またカーボン繊維上にKZrFをコーティングしたところ、接触角は60°と低いことから、今年度はCNF上にコーティングする方法を開発したい。 これまでAl溶湯にAl粉末上にCNTを成長させたのち添加した結果、軽いためにアルミ溶湯の上部に存在することが分かった。今後撹拌などを行って、検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今までぬれ性を測定できなかったので、判断が付かなかった。これからは装置を試作して、ぬれの可能性がわかるので、対策が立てやすくなると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はコーティングした繊維を用いて、濡れ性を測定するとともに、浸透実験を行う。成功し押出し加工を行い、内部繊維の方向をそろえて、強度特性や、熱伝導特性を評価して、コーティングの改良を続ける。
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