2011 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性体担持ナノファイバーベース高電磁波遮蔽材料の開発に関する研究
Project/Area Number |
22560694
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
倪 慶清 信州大学, 繊維学部, 教授 (00252544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏木 俊明 信州大学, 繊維学部, 准教授 (10432171)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ナノコンポジット / 磁性粒子 / 電磁波遮蔽 / 中空球状粒子 / 表面改性 / 分散性 / 形状記憶ポリマー |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT)を表面改性し,磁性体金属粒子を担持させることにより磁性体担持CNTを創成し,高い電磁波遮蔽効果を発現できるナノファイバーを開発した.また,CNTの分散性を種々の条件下で行った.得られた試料の電磁波遮蔽特性の測定には,透過減衰量測定装置およびベクトルネットワークアナライザから構成された測定周波数領域2.6-18GHzの電磁波評価システムを用いた.その結果,開発した材料が電磁波遮蔽効果を有していることがわかった.同時に材料の表面反射,材料内部の吸収による遮蔽メカニズムを検討し,電磁波の評価法を検討した. また,強磁性体担持カーボンナノチューブを創成するため,まず磁性粒子の試作および中空磁性粒子の創成を各種条件下で試行錯誤した.その結果,中空のPoly(alliline-co-pyrrole)-Fe_3O_4球状粒子の創成に成功し,作製条件の種々の検討を行った.得られた中空粒子の構造分析及び熱安定性の評価により担持磁性体の特徴が明確された.また,積層法による高性能の電磁波遮蔽材料を創成し,電磁波遮蔽メカニズムの検討も試みた.今後は,より詳細に開発した材料の力学的特性や電磁波遮蔽効果の評価を行い,より高い磁性特性を得るために,種々の創成条件を検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
材料の試作ができた.CNTの分散性について種々の試作を行った.開発した材料は遮蔽特性を有していることがわかり,当初目標をほぼ達成した.
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Strategy for Future Research Activity |
CNTの表面改質と分散性についてさらに検討し,より最適な条件での試作を行う. する.また,強磁性体担持カーボンナノチューブの創成過程を明確にし,高温処理条件下で種々の検討を行う. さらに,電磁波評価手法を検討し,ナノコンポジットの評価に有効な手法の確立を試みる.
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