2012 Fiscal Year Annual Research Report
電子線リソグラフィ法を活用したナノスケールマーキングによる微細域ひずみ解析
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22560701
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森川 龍哉 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00274506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 將己 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40452809)
東田 賢二 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70156561)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 結晶性材料 / 加工硬化 / 相当塑性ひずみ / 構造材料 |
Research Abstract |
構造体を構成する各種材料の力学特性をさらに向上させることで安全で軽量化された装置および機械を創成することが可能になるため,より強靭な材料の開発は材料科学における必須事項である.その中でも車両体を構成する材料の中心は鉄鋼やその他軽金属などの結晶性金属材料であり,これらの力学特性を改善する手段の一つが材料の複相化である.この複相材料における最大特性発現を促す考え方の一つは,材料内部の不均一な変形状態の制御である.塑性変形それ自体も,結晶性材料では基礎的変形機構が主としてすべり変形であることから不均一状態になるのは避けられない.しかし,優れた力学特性の発現を有利にする為には,この変形の不均一性を助長させ,如何に効果的に材料内部に導入するかということが,材料特性改善の鍵となる. 本研究では,この材料の不均一変形状態を定量的に把握すべく,ナノスケールオーダーの微細マーキング法を提案し,この手法の確立と,実際の変形状態把握への適用を目指す.最終年度である本年度は上述の微細マーキング法を精緻化し,フェライトーベイナイト鋼,フェライトーマルテンサイト鋼といった実用鉄鋼材料に加え,遷移金属と希土類元素を添加した二相マグネシウム合金にこの手法を適用することで,材料全体に留まらず,各相内部の変形の不均一について有益な情報を得た.特に前者2種の鉄鋼材料については,軟質相であるフェライトに加え,これまで変形挙動の多くが不明であった硬質相マルテンサイトやベイナイトにおける塑性変形量を定量化することに成功し,二相鋼の加工硬化挙動の解明に大きく寄与することができた.さらに,このひずみの値を元に,材料内部の局所応力分布を得ることにも成功し,複相鋼のマクロ力学特性の発現機構の解明に迫ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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