2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560711
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
世利 修美 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60179356)
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Keywords | 複酸化物 / ゾルゲル法 / アルコキシド / 腐食合成法 |
Research Abstract |
申請時に計画していた実験内容はほぼ遂行できた.金属の腐食反応によりアルコキシドを含んだ各種の腐食生成物が得られた.この生成物を加水分解すると酸化物が得られた.複数の金属種を用いると複酸化物得られた.今回具体的に得られた成果は,マグネシウムフェライトMgFe2O4,マンガンフェライトMnFe2O4とスピネルMgAl2O4である.共に.塩化物イオンを含んだメタノールあるいはエタノール中でアルミニウムやマグネシウムを腐食溶解した.得られた腐食生成物をアンモニア水でpH調整した溶液中を加水分解すると沈殿物が得られた.得られた沈殿物を乾燥後,焼成すると複酸化物が得られた.複酸化物の同定はX線回折で行った.粒子の分布や形態観察を行った. 申請時に本法の特色として下記を予想した. (1)腐食・防食技術の応用であり定量的な解析と処理が可能である. 自然に起こる腐食反応(酸化・還元反応)を積極的に利用するため効率的である.このため簡単な装置で,しかも短い時間内で生成可能である. (2)新組成の材料創製が期待できる. 腐食反応に置換反応を組み合わせれば多種多様な成分を持った複酸化物を得ることができる.初期の溶液状態で混合するため,均一組成を持った各成分の複合アルコキシドを得ることが可能である. (3)得られる腐食生成物中のアルコキシドの純度は高いことが予想される. 添加元素が少ないため不純物の混入は少ない.また作製後,不要な添加元素は加熱あるいは蒸留等の操作によって系外への排出が可能である. (1)と(2)はほぼ予想通りであったが,(3)に関してはNMR分析費が高く行われなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験が予想していたよりうまくいき、目的の実験はほぼ遂行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
ある程度の見通しがたったので、外部の機関や企業との共同研究としてこの腐食合成法を実践推進していきたい。
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