2010 Fiscal Year Annual Research Report
内部酸化を利用したナノ構造体のマイクロリアクタへの展開
Project/Area Number |
22560714
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
南口 誠 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90272666)
|
Keywords | 内部酸化 / ナノロッドアレイ / マイクロリアクタ / Ni(Al) / Al2O3 / NiAl2O4 |
Research Abstract |
Ni基板をアルミナイズして作製したNi(Al)固溶体を用いて,ナノロッドアレイについては再現性高く作製できるように実験条件を最適化することができた.しかし,現在では,バルク体の際に得られたナノツリーアレイが再現性高くできるようにはなっていない. さらに,アルミナイズしたNi(Al)固溶体層の内部酸化において,その内部酸化の速度論を定量的に扱うためのモデルを構築し,そのモデルの妥当性を実験的に確認した.その結果,内部酸化を律速する酸素透過に関してはNi(Al)固溶体の内部酸化と同等であることがわかった.そして,ロッド状酸化物が内部酸化中に粒子状に分断される現象の速度論を検討した.Niマトリックスと酸化析出物の間の界面エネルギによる球状化現象と捉えて,その速度論モデルを構築した.その解析の結果,ロッド状酸化物の分断はAl原子の界面拡散により律速しているとの見解を得た. また,マイクロリアクタ作製に向け,Ni基板にフライス盤で機械的に1mm幅の溝を加工して,その内部にナノロッドアレイを得ることに成功した.しかし,平板の場合ほどのナノロッド数密度が得られておらず,アルミナイジングでのAl濃度の増加を検討する必要がある.また,機械加工では溝形状が滑らかなものは得られなかった.今後は電解研摩との併用を検討する. 加えて,Fe(Al)やCo(Al)を用いても同様にナノロッドアレイの作製が可能であることを見出し,マイクロリアクタの適用によって材料選択が可能になった.
|