Research Abstract |
H22年度,H23年度は,ナノロッドの構造制御と特性評価,電解研摩法の検討を計画し,随時,ナノロッドへのコーティングやマイクロリアクターの試作/評価を行うこととしていた.H22年度に,構造制御に関してはめどを付けたが,マイクロリアクターを目指した特性評価には至っていなかった.今年度は主としては,マイクロリアクターを目指して,チャネルの加エプロセスとその内部へのナノロッドアレイの付与,ナノロッドへのコーティングを検討した. チャネルの加工プロセスについては,H23年度,エンドミルによる溝掘り加工を検討した.内壁にナノロッドを形成させことを確認したが,その壁面の表面性状があまり良好ではなかった.そのため,今年度は比較的面精度が良好である放電加工を検討した.放電加工は形状精度の観点からフライス加工よりも良好であった.特に,放電加工後に電解研摩を行うと非常に良好なチャネルを得ることができた.さらに,チャネル内壁へのナノロッドもムラの少ない良好なものを得ることができた.バルク体のNi(Al)固溶体と比較して,高温での内部酸化でもロッド径があまり大きくならず,2-300nmとなることが認められた.このことは,マイクロリアクターの作製には問題がなく,マイクロリアクターの試作準備を進めている. 一方,ナノロッドへのコーティングに関しては,有機金属酸化物を使った大気CVD法によるTiO_2光触媒の付与を検討した.現在,Ni基板へのコーティングを行い,条件出しとコーティング厚さの再現性を検討している.すでに,この方法がナノロッドへのコーティングに応用できることを確認しているので,今後,コーティング均質性や光触媒効果の評価を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,おおむね順調に進展していることから,研究計画の大幅な変更はない.今後は,マイクロリアクターを作製し,その動作特性を行うことで,ナノロッドの特性評価を行う予定である.
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