2010 Fiscal Year Annual Research Report
コールドスプレー金属皮膜の密着力向上とセラミック基材への金属厚膜の形成
Project/Area Number |
22560716
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
榊 和彦 信州大学, 工学部, 准教授 (10252066)
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Keywords | 溶射 / コーティング / 粒子積層プロセス / コールドスプレー / 密着力 / 超音波支援 / スプレー角度 / 化学的親和力 |
Research Abstract |
新しいコーティング技術であるコールドスプレー(Cold Spray,以下CS法という)は優れた皮膜特性も持つが,実用化は限定的な部分に止まっている。このため,CS法をより実用的なコーティング技術にするため,皮膜の密着力および特性の改善を行った。得られた主な成果は以下である。 1.超音波支援による衝撃波緩和による粒子衝突速度および加振による粒子衝突速度の向上の効果の確認:超音波支援は,塑性加工の分野で研究は行われはじめているが,皮膜性能の向上の取組は,国内外での報告がなく,期待される技術である。まず,超音波発振器の先端に超音波ホーンを製作した。基材を前後または上下に振幅を変えて震動させ,CS法のガスジェット衝撃波の緩和による銅粒子付着率は顕著な効果がなかった。しかし,後処理として超音波ホーンによる金属皮膜の緻密化はできた。 2.化学的な親和力に関する研究:CS法によるガラス基板上のアルミニウム皮膜の密着力の特異性は,Naなどの化学組成含有の有無によるガラスの種類によらず,ガラスとアルミニウム間の酸素の共有による化学結合である可能性が高いことがわかった。これは,今後,セラミックへの金属皮膜を形成する際の重要な指針となる可能性がある。 3.スプレー角度の鋭角化による粒子滑動付与と衝撃波緩和による密着力向上:スプレー角度を鋭角化による皮膜密着力を向上するためには,鋭角化による膜厚を最小限に抑え,その後90°にして成膜する必要があることが分かった。
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Research Products
(4 results)