2010 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロニクス実装はんだ継手微細化に伴う接合界面挙動評価と高信頼性界面の創出
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22560721
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西川 宏 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (90346180)
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Keywords | はんだ付け / 微細化 / 界面反応 / 耐衝撃性 |
Research Abstract |
はんだサイズと基板Cuパッドサイズを変化させ、はんだ微細化が接合部に与える影響を基礎的に評価した。具体的には、はんだサイズ5種類(直径0.25, 0.37, 0.50, 0.76, 1.00mm)、Cuパッドサイズ5種類(直径0.20, 0.30, 0.40, 0.60, 0.80mm)で変化させ、界面反応層の形成や接合部の接合強度(特に耐衝撃性)について評価をおこなった。いずれの場合にも、はんだ付け時の加熱プロファイルは一定とし、最高温度を250℃とした。一部の試料については、150℃のオイルバス中で時効処理をおこない、長期信頼性に与える影響を評価した。界面反応層の評価は断面観察によりおこない、耐衝撃性の評価については、振り子式の衝撃試験機を使用し、接合部破壊の際の最大応力、全エネルギーについて評価した。その結果、界面反応層については、はんだ付け直後ではCuパッドとの界面にCu6Sn5相の形成が確認され、時効処理後ではCu3Sn相の形成が確認された。特にはんだサイズが0.25mmと最も微細な場合には、界面に形成されているCu_6Sn_5が厚くなることがわかった。その後の時効処理における成長速度に大きな差は見られなかった。この理由としては、溶融はんだ中へのCuの溶解速度の違いが考えられ、EMPAによるはんだ中のCu濃度の評価をおこなったが、明確な違いは見られなかった。さらにはんだ組織の評価などを継続しておこなっていく。また耐衝撃性については、はんだ付け直後、時効処理後ともに、得られた最大応力や全エネルギーについて明らかな差がみられており、はんだバンプサイズの影響がみられるごとから今後、さらに詳細な検討を行っていく予定である。
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