2010 Fiscal Year Annual Research Report
局所低真空下の高輝度レーザによる高効率深溶込み溶接機構の解明
Project/Area Number |
22560723
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川人 洋介 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (70379105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 聖二 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (10144528)
西本 浩司 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (40501169)
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Keywords | 局所低真空 / 高輝度レーザ溶接 / 溶接基礎現象 / 溶融池 / レーザ誘起プルーム / キーホール / ステンレス鋼SUS304 / アルミニウム合金A5052 |
Research Abstract |
本年度の研究では、局所低真空下の高輝度レーザによる高効率深溶込み溶接機構の世界初の解明に向けて、オーステナイト系ステンレス鋼SUS304およびアルミニウム合金A5052に対し、大気圧から100Pa程度までの低真空下で、6kW、10kWおよび16kW出力を用いて高輝度レーザ溶接を行い、溶込みに及ぼす真空度の影響およびその溶接現象について明らかにした。主な研究成果を下記に示す。 1. 低真空下における高輝度レーザの高効率溶接:最大の溶込み深さは、100Pa低真空雰囲気下、16kW出力、5mm/s溶接速度、焦点はずし位置の加工条件で、SUS304では52mm、A5052では57mmであった。これまでの大気圧での知見(1mm/kW程度)と比較すると、3倍以上の高効率深溶込みが実現されることが判明した。 2. 低真空下における高輝度レーザ溶接現象:周囲雰囲気の圧力の低下に伴い、レーザ誘起プルームの発光は弱くなり、大気圧下および50kPaまでは大量のスパッタを伴う発光が、10kPa以下になるとレーザ光軸線上に発光する(金属蒸発とレーザ光の相互作用)新しい知見が得られた。また、溶融池の挙動は、圧力の低下に伴って安定化し、キーホール口前方の融液および溶融池幅が大幅に減少するため、低真空雰囲気下では、特有の細いビードおよび溶込み形状(花瓶型)となることが推察された。
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