2012 Fiscal Year Annual Research Report
自己修復作用を持つ高耐食性亜鉛-ナノ微粒子複合電析
Project/Area Number |
22560725
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大上 悟 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90264085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 博昭 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70325504)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 複合電析 / 電気化学 / 亜鉛 / 高原子価 |
Research Abstract |
亜鉛マトリックス中に自己修復機能を持つ可能性のある高原子価金属酸化物を分散添加した亜鉛複合めっきの作製をおこなった。分散添加する方法として研究者が採用した方法は陰極近傍にて水素発生によるpH上昇を利用して金属酸化物を「その場生成」する方法である。 この方法はNaOHなどの試薬を用いてpHを上昇させるのではなく,陰極近傍での電解による水素発生によりpHを上昇させる。従ってpH上昇の範囲は陰極から近いところに限定されるはずであり,その範囲を調査した。測定方法はSbならびにSb2O3粉末を混合した後,バーナーで溶解させたものを細いニードル状のガラス管に封入したものを用いた。参照電極との電位とpHには直線的な相関があり,一般的なpH電極では不可能な局所的なpHを測定することができる。これをX,Y,Z方向に微小移動できるステージに乗せ,陰極からの距離を測定しながら,pH測定を行った。 まず高原子価金属イオンを含まない,単純なZn電析にて,陰極近傍pHを測定した。電流密度は100, 200, 300A/m2とした。陰極からそれぞれ約100um, 200um, 350um離れたところからバルクのpH2を逸脱し,上昇し始めた。100, 200A/m2のものは100umよりも近い位置でZnが加水分解してZn(OH)2になる理論pH5.62付近でpHが一定となった。 高原子価金属の例としてVを硫酸バナジルとして添加したZn-V浴においては,電流密度100A/m2 では陰極界面から200~100umまでVの加水分解pH2.79に停滞し,100um以下でのpHはZnの臨界pH5.62よりも低い約4となった。これは陰極界面での水素発生によるH+イオンの減少すわちpH上昇よりもバナジルイオンの加水分解により生じるH+イオンの増加が勝り、Znの加水分解pHまで到達しなかったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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