2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ結晶材料の延性・靱性解明のためのNi基バルクナノ結晶材料創製
Project/Area Number |
22560726
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀧川 順庸 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70382231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 健司 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50173133)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バルクナノ結晶材料 / 電解析出法 / Ni-W / 高強度 / 高延性 / 配向性 |
Research Abstract |
本研究では、浴組成の検討・再検討により、均質でかつ内部応力を低減した厚み2mm以上のNi基バルクナノ結晶材料を創製することを目的とする。また、この健全なバルク試料に対して延性、靱性を評価することにより、ナノ結晶材料の機械的特性の本質に迫ることを目指す。 平成24年度は平成23年度に引き続き、スルファミン酸浴を用いたNi-W作製プロセスの最適化を行った。Niの錯化剤として、平成23年度に引き続きプロピオン酸を用いて電析を行った。その結果、添加剤、温度を変化させることにより、結晶粒径、W濃度が変化した。浴組成、電析条件の最適化の結果、最大で引張強度1.5GPa、伸び11%が得られ、Ni-W合金においても浴組成、電析条件を最適化することによりさらに延性を改善できる可能性を示すことができた。様々な電析条件下で得られた試料について、破断伸びと組織因子との関係を調べた結果、伸びと粒径やW 濃度との間に相関性は見られなかった。また、内部応力に関連する電流効率についても、一定の値以上であれば延性は発現することから、必要条件ではあるが必要十分条件ではないことが明らかになった。一方、電析バルクナノ結晶Ni-W合金の塑性変形能が増加するとともに、試料の(200)配向度が増加する傾向が見られた。このような傾向は過去に報告されているNi-Fe合金についても見られた。これは結晶成長メカニズムに起因したものであると考えられ、水溶液からの電解析出合金における延性を支配するパラメータである可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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