2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560728
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
長 秀雄 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (60296382)
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Keywords | 非破壊検査 / 非線形超音波 / フランジ締結体 / 長寿命化 |
Research Abstract |
フランジ接合界面の接触応力を非線形超音波を用いた計測を行った.最初に厚さ9mmの2枚のSUS304板と厚さ3mmのノンアスベストガスケットで構成されたモデルフランジを用いて,接触圧力と接触界面で発生する非線形超音波の発生強度の計測を行った.接触圧力は圧縮試験機を用いて与えた.超音波は周波数が3MHzおよび4MHzの縦波探触子を用いて,波数3~5,電圧500~800Vppを与えることで発生させた.界面で発生する非線形超音波は同一の探触子を用いて計測した.その結果,非線形超音波の発生強度は接触圧力の増加とともに単調に減少することが分かった.接触圧力を非線形超音波の発生強度から推定できる可能性があることが明らかになった.つぎに実験室内においてSUS304製の5K15Aのフランジとガスケットを用いた組上げたフランジ締結部に対し同様な測定を行った.ここでは故意に接触圧力の分布を発生させるために4本の締結ボルトのうち1本を故意に緩めた.非線形超音波の発生強度は測定位置によって異なり,故意に緩めたボルトの近傍で非線形超音波の発生強度は高くなった.モデル試験片から求めた非線形超音波発生強度と界面圧力の関係に基づいてフランジ締結体の接触圧力を推定した.推定結果は,界面に挿入した圧力指示シートによって測定された圧力とよい相関を示したことから,実際のフランジ締結体においても本手法が有効であることが確認できた.来年度は,界面性状,界面構成材の違いによる非線形超音波発生挙動の違いを検討するとともに,本手法も問題点を明らかにしていく予定である.。
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Research Products
(1 results)