2010 Fiscal Year Annual Research Report
医療・バイオへの応用を目指したポリ尿素膜親水化処理に関する研究
Project/Area Number |
22560730
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
水野 潤 早稲田大学, ナノ理工学研究機構, 准教授 (60386737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 秀敏 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20533095)
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Keywords | 薄膜 / 表面 / 界面 |
Research Abstract |
平成22年度は蒸着重合-親水化処理装置の設計及び基本特性評価を行った。先ず設計について説明を行う。本装置は蒸着重合部・親水化処理部・制御部から成っている。本体の所有床面積は、幅3000mmx奥行き1000mmx高さ1600mmで重量が500kgとなった。蒸着重合部は真空チャンバーと2つのモノマー用蒸着源、水晶振動式膜厚モニター、膜の厚さを任意に調整できるシャッターから成っている。このチャンバーには窒素ガスが導入されている。親水化処理部は真空チャンバーとエキシマ紫外線照射装置(UER20-172:ウシオ電機(株)製)、可動ステージから成っている。エキシマ紫外線照射装置と基板間距離は、照射量の関係を調べるために2~30cm間で、手動で任意の位置に調整できるようになっている。蒸着重合部・親水化処理部は繋がっており、トランスファーロッドが付いていて、基板を蒸着重合室と親水化処理室の間で真空中のまま搬送できるようになっている。このチャンバーには窒素ガスと酸素ガスが導入されている。排気系はターボ分子ポンプと油回転ポンプになっている。真空計は、電離真空計及び、ピラニー真空計を装備している。使用可能な基板の大きさは、50mmx75mmx1mm厚さまでとした。基板の加熱は200度まで可能とした。真空の性能は、5x10-3Paとし、排気時間は前述の値まで30分とした。蒸着重合室の成膜温度は300度まで可能とした。次に基本特性評価について以下に説明する。エキシマ紫外線照射装置と基板間距離dとエキシマ紫外線照射処理後のポリ尿素表面の純水接触角との関係は、dを大きくすることで、接触角が低下する傾向を示した。d=100mmで最小の接触角20度以下の値を示し、dをさらに大きくするにつれ接触角は緩やかに上昇した。この現象については来年度に検証していく予定である。
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Research Products
(5 results)