2010 Fiscal Year Annual Research Report
光化学還元法による全湿式銅回路パターン形成プロセスの開発
Project/Area Number |
22560733
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
縄舟 秀美 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (60156007)
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Keywords | 銅回路 / パターニング / 湿式プロセス / 光還元 / ガラス基板 |
Research Abstract |
本研究では、次世代半導体・液晶デバイスへの適用を目的とした光化学還元法による銅微細回路形成プロセスについて、無アルカリガラスを基板とし、n-オクタデシルトリメトキシシラン(OTS)カップリング処理、真空紫外光リソグラフィーによるOTSパターン形成、酢酸銅/各種カルボン酸/pH緩衝剤混合溶液の塗布、石英フォトマスクを介しての紫外光照射、および流水洗浄のプロセスについて検討した。 1. ガラス基板上へのOTSカップリング処理、フォトマスクを介しての真空紫外光照射により、照射部位の選択的なOTS膜の分解除去により、OTSマイクロパターンの形成を確認した。 2. クエン酸を電子ドナーとする銅イオンの光化学還元反応は、紫外光照射部全面で起こり、銅ナノ粒子が析出・堆積することにより、比較的平滑で緻密な銅薄膜が得られた。これを流水で洗浄すると、ガラス基板上に形成した疎水性のOTSパターン上にのみ銅薄膜が残存した。一方、親水性のガラス基板上に析出した銅ナノ粒子は、水のような極性溶媒による洗浄により、選択的にリフトオフされることが明らかとなった。 3. 銅の成膜速度は0.65μm/hと遅いものの、紫外光の照射時間の増大に伴う銅の還元析出量(析出銅薄膜の膜厚)は直線的に増大することから、紫外光照射の時間により制御することが可能である。
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Research Products
(3 results)