2012 Fiscal Year Annual Research Report
光化学還元法による全湿式銅回路パターン形成プロセスの開発
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22560733
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
縄舟 秀美 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (60156007)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 銅微細回路 / 光化学還元法 / 環境調和型無電解銅めっき / 局部分極曲線 / 析出機構 / 混成電位理論 / SiCパワーデバイス周辺技術 / 無電解Biめっき |
Research Abstract |
最終年度である本年度は、光化学還元法による全湿式銅微細回路形成プロセス全般を総括し、本研究の成果をSiCパワーデバイスの周辺技術の一つであるとBiの無電解めっき法による析出に展開した。 1.本研究の光化学還元法による銅薄膜形成プロセスについて、紫外光照射下における銅(II)イオンの還元機構を電気化学的に解明した。カルボン酸/pH緩衝剤水溶液についての銅電極のアノード分極曲線は、紫外光OFFにおいて自然電極電位は40 mV(本文中の電極電位は、Ag/AgCl(3.3M KCl)電極を基準とした値である)であり、これより貴な電位領域では微弱なアノード電流が流れた。紫外光ONにおける自然電極電位は10 mVにシフトし、これより貴な電位領域において大きなアノード電流が流れた。一方、銅 (II)イオン/pH緩衝剤水溶液についての銅電極の局部カソード分極曲線は、紫外光照射の有無に関わらず自然電極電位は40 mVであり、これより卑な電位領域においてカソード電流が流れた。紫外光照射時にのみ28 mV付近に混成電位が存在し、この電位は銅(II)/カルボン酸/pH緩衝剤水溶液中での銅電極の自然電極電位にほぼ一致した。また、混成電位におけるカソード電流密度(=アノード電流密度)から算出した銅の析出速度の計算値と、銅の析出速度の実測値がほぼ一致したことから、本研究の光化学還元法において、混成電位理論の成立が明らかとなった。 2.Biは融点が271℃であり,SiCパワーデバイスの高温(200~250℃)常用に適したはんだ接合材料として注目されている。しかし、Bi電極表面では一般に使用されているホスフィン酸塩,水素化ホウ素化合物等の酸化反応が進行しないため、無電解Biめっきは難しいとされていた。還元剤にスズ(II)化合物、錯化剤にクエン酸を用いる弱酸性溶液から無電解Biめっきが可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)