2012 Fiscal Year Annual Research Report
土壌と混合塩による無機系廃棄物中有害成分の塩化揮発による除去・回収
Project/Area Number |
22560739
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤澤 敏治 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20115629)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 浩行 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50314050)
|
Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
|
Keywords | 土壌 / 塩化物 / 塩化揮発 / 鉛 / 珪藻土 / 無機系廃棄物 / 除去 / 重金属 |
Research Abstract |
都市ごみ焼却灰中の鉛の除去について,前年度までの検討結果をもとに,特に実用化を念頭において効果的な処理条件について検討した。塩化剤発生部の珪藻土配合率を40mass%に固定し,使用する塩化物,処理温度が鉛の除去に及ぼす影響を調査したところ,処理温度800℃,塩化物としてCaCl2を用いることで効率よく鉛の塩化が進み,鉛の含有量は土壌汚染対策法に定められている含有量基準値以下にすることができた。さらに,実用化の観点からキャリアガス流速,導入キャリアガス中のH2O濃度について検討したところ,キャリアガス流速を増加させることで,上記条件に対して1/3の処理時間で2倍量の焼却灰に対して鉛を基準値以下まで除去できることがわかった。 次に,近年のテレビの買い換えに伴い膨大に発生した廃棄ブラウン管ガラスの処理に対する本プロセスの適用性について検討した。実験は文献調査による組成をもとに模擬ガラス試料を作製して行った。これまで検討してきた廃棄物と異なり鉛濃度が高いことやガラス状態で安定していることから,従来の知見をもとに効果的な処理条件を適用しても,鉛の除去を進めるためには処理温度を1000℃程度に上げる必要があった。また,試料中にSiO2が多量に含まれるため土壌の添加は行わず,塩化剤発生部も分離せずにCaCl2とガラス試料とを混合させて処理した方が効果的だった。ガラス試料の粒径が鉛の除去に対して大きく影響し,粒径が大きいとほとんど鉛は除去されず,ある程度小さくすることで大幅に鉛の除去率を向上させることができた。比表面積値の検討からもう少し粒径を小さくすることで鉛の除去率をさらに向上させられることが示唆された。最後に,これまでの知見を総合して無機系廃棄物中の鉛の除去プロセスについて効果的な条件をまとめた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|