2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ結晶ゼオライトの新規サイズ制御法の開発とゼオライト触媒の合理的設計法
Project/Area Number |
22560755
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
多湖 輝興 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20304743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 隆夫 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20165715)
中坂 佑太 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30629548)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 化学工学 / 触媒・化学プロセス / ナノゼオライト / 触媒設計 / アルキル化 / 脱水反応 |
Research Abstract |
本研究では,各種ゼオライトの合成と,界面活性剤の結晶表面安定化効果を利用した結晶サイズ制御,および触媒有効係数に基づく触媒設計法の確立を目的としている. 1)基材となるナノ結晶ゼオライトの調製として,10員環ゼオライト(MFI,TON),12員環ゼオライト(MOR,BEA,FAU,MTW)の合成と結晶サイズの制御に成功した.特に,MFI,MOR,MTW,TONゼオライトに関しては,界面活性剤の添加により100ナノメートル程度の結晶から数マイクロメートルの結晶を得ることに成功した. 2)拡散・吸着特性の評価として,MFIとBEAの各ゼオライトを吸着材とし,芳香族(ベンゼン,トルエン,キシレン),直鎖飽和炭化水素(n-ヘキサン),環状飽和炭化水素(シクロヘキサン)の拡散係数と吸着量の測定を行った.拡散係数に関しては,直鎖炭化水素>芳香族>環状飽和炭化水素の順となった. 3)シラン接触分解法とイオン交換法による酸点の強度と不活性化酸点場所の制御を実施した.イオン交換法と比較し,シラン接触分解法では,酸点の不活性化は穏やかに進むことが明らかとなった.一方,Siへの官能基であるフェニル基の数により,ゼオライト結晶外表面のみ,もしくは結晶外表面と内部の酸点の不活性化が可能であることを示した.特にトリフェニルシランを用いた場合,結晶外表面のみの不活性化が可能であった.上記の各種ゼオライト触媒を用い,2-メチルナフタレンのアルキル化による2,6-ジメチルナフタレン選択合成,およびグリセリンからのアクロレイン選択合成を実施した.2,6-ジメチルナフタレン選択合成ではMFIとMTWゼオライトが,アクロレイン合成ではTONゼオライトが優れた選択性を示すことを明らかにした.さらに,結晶のナノサイズ化は触媒の活性向上と活性維持に有効であることを実証した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)