2012 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス再資源化プロセスの構築を目指した多機能性固体触媒の設計と開発
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22560764
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
海老谷 幸喜 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 教授 (50242269)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 固体触媒 / バイオマス / 再資源化 / 固体酸触媒 / 固体塩基触媒 / 還元反応 / 酸化反応 |
Research Abstract |
種々のポリマー原料・燃料候補となる化学物質を、ポリオール・糖類などの非食性バイオマス由来物質から合成できる複合不均一触媒系の開発を行う事を目的に、酸化物担持金属ナノ粒子触媒、イオン交換樹脂(固体酸触媒)、層状粘土化合物を調製した。目指した反応条件は、一気圧の酸素存在下で水溶媒を用い、反応温度100oC付近という温和な条件である。また、同時に複数の反応を進行させるワンポット触媒反応系も開発し、中間体の単離・精製を必要としない多糖類の低分子化反応も行った。また、ナノ粒子触媒高機能化の機構や反応機構の解明も行い、新しい触媒反応系開発の足がかりとした。 以下、具体的な研究成果について記述する。 (1) 室温で水溶媒中にて酸素分子を酸化剤として用い、glycerolをglyceric acid へと選択的に変換するPt ナノ粒子およびAuPt バイメタルナノ粒子触媒を開発した。(2) バイメタルAuPdナノ粒子内で起こる局所的な電子移動を分光学的手法にて明らかにし、アルコール酸化反応における重要性を示した。(3) 非食性多糖類であるraffinoseやlactoseをフラン類および糖アルコール類にワンポットで変換できる固体触媒系を見出した。(4) 等価な2つの一級水酸基を持つ1,3-propanediolの一つの水酸基だけを選択的に酸化する固体触媒を見出した。(5) 5-hydroxymethylfurfural (HMF)をdimethylfuran へと選択的に還元する固体触媒反応系を開発した。(6) 過酸化水素水を酸化剤に用い、固体酸触媒によるフルフラール類からコハク酸を合成できる事を見出した。また、固体酸触媒を用いて、水中でHMFを脱水・水和し、レブリン酸を合成できる事を示した。(7) 固体酸・塩基触媒を用いた五炭糖からのフルフラール誘導体のワンポット合成反応系を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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