2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560767
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Research Institution | 仙台高等専門学校 |
Principal Investigator |
佐藤 友章 仙台高等専門学校, マテリアル環境工学科, 教授 (70261584)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | メカノケミカル / 有価金属 / コンバージミル / 回収率 / メディアン径 / 酸濃度 / 酸溶出 |
Research Abstract |
本研究では、画期的な粉体処理装置「コンバージミル」の諸特性を活用して、難処理性セラミックス廃棄物からの有価金属回収技術を開拓し、低エネルギーで高収率となる有価金属回収システムの構築を図る。本年度は本研究の展開期間と位置付けて、Sm系磁石のメカノケミカル(MC)処理による最適処理条件の探索と希土類元素の酸溶出処理について検討した。 市販のSm-Co磁石をモデル物質として、種々の条件下で遊星ボールミルおよびコンバージミルによるMC処理を行った。まず、投入試料に対する媒体球の質量比を一定の5/1として処理したところ、媒体球の大きさをφ6~10 mmの範囲でメディアン径の範囲は20~10 μmとなり、処理時間と共に徐々に減少していく傾向が見られた。いずれの媒体球の大きさでも120 minを経過後のメディアン径は約10 μmに留まる結果となった。処理粉末のメディアン径の経時変化については、2つの処理装置共に同様な傾向となったが、粉末回収率については、遊星ボールミルは24~40 %に対し、コンバージミルでは70~98 %と高回収率を得た。 希土類Sm回収率を調査した結果、溶解酸として0.1~2.0 mol/dm3の低濃度の硝酸を用い室温にて溶解時間2 hとしたところ、0.5 mol/dm3では80 %の回収率を、2 mol/dm3以上の濃度で100 %の回収率となった。MC未処理粉末では回収率が最大で40 %であり、コンバージミルによるMC処理により2.5倍程度のSm回収率の増加を図ることができた。溶解時間の短縮を図るために時間を変えて回収率を調査したところ、どのメディアン径のMC処理粉でも10 min以上でSm回収率は80 %以上の結果が得られた。Nd系磁石に比べて、MC処理および酸溶解処理、共にコンバージミルを用いることで低エネルギー処理が実現できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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