2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560781
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池田 忠繁 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40273271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙場 淳彦 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60432019)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 複合材料・物性 / 解析・評価 / 構造・機能材料 / 航空宇宙工学 / 機械力学・制御 |
Research Abstract |
刺しゅうされた試験片の材料定数の計測、および、繊維最適配置による振動数制御を行った。また、形状記憶ポリマーや形状記憶合金などを組み合わせた多機能複合材料を製作し、刺しゅう技術により多機能化する上の問題点を抽出した。 刺しゅうにより繊維束を最適配置する場合、繊維の配向角により繊維間隔が変化し、刺しゅう層の材料定数が変化する。また、刺しゅう糸も材料定数に影響を及ぼす。従って、繊維束の最適配置を決定するためには、繊維束間隔の関数となる刺しゅう層の材料定数、刺しゅう糸を考慮した基材の材料定数を取得する必要がある。そこで、いくつかの間隔で繊維束を基材に刺しゅうし成形した複合材、繊維束を配置しない複合材を製作し、引張試験により取得したそれらの材料定数と古典積層理論を用いて、刺しゅう層、基材各層の材料定数を計算した。得られた各層の材料定数を用いて、再び積層板の材料定数を予測したところ、実験値と良く一致した。また、繊維最適配置による片持板の一次、二次の固有振動数制御を行い、この方法の有効性を示した。ただし、製作誤差等により、予測値と実験値の間に10%程度の誤差が生じた。 形状記憶ポリマーの機能をある程度維持したままで剛性を向上するため、形状記憶ポリマーフィルムに炭素繊維束を縫い付け、熱プレス機で一体化した板を製作した。引張加熱試験により、7%程度の変形が回復可能であることが分かった。 炭素繊維平織材上にチューブを縫い付け、その後樹脂を含浸させた板を製作し、それらのチューブに予歪みを与えた形状記憶合金ワイヤーを挿入し固定することで、加熱により変形する複合材を試作した。ここで用いた樹脂のガラス転移温度と形状記憶合金の相変態温度が比較的近かったため、加熱後冷却しても、変形形状を保持したままであった。ガラス転移温度の高い樹脂を用いることで、冷却により形状が回復すると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)