2010 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高精度姿勢制御のための適応スキュー角ピラミッド型CMGの研究開発
Project/Area Number |
22560783
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小島 広久 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (50322350)
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Keywords | Control Moment Gyro / 適応則 / 特異点 / モデル予測制御 / 特異点回避 / ジンバル駆動則 |
Research Abstract |
本研究は,ピラミッド頂点角を可変とした『適応スキュー角ピラミッド型CMG』と呼ぶ新しいCMGシステムに対し(1)頂点角との関係を保持した形で内部特異点曲面を少ない曲面データで近似,(2)頂点角を適切な角度へ適切なタイミングで変化させることで,簡便で効率の良い特異点回避,(3)発生トルクの増大化による高速姿勢変更・高精度姿勢追従を可能とするジンバル駆動則の開発・実験検証を目的としている 本年度はこれらの目的のうち,(1)と(2)について研究を行った.(1)内部特異点曲面データの近似については,近似する以前に解析解を得る方法について検討した.その結果,2つのジンバル角から特異点となる残りのジンバル角の組み合わせを決定する関数を得ることができた.この関数はスキュー角を含んだ関数であるので、スキュー角を変更したときに、内部特異点を構成するジンバル角の組み合わせがどのように変化するかをジンバル角の3次元曲面として表現できるようになった.また,内部特異点曲面は各CMGの取り付け方向に関連して対称であり,この性質を利用しデータ化する際に特異点曲面情報を4分の1に減らすことができた.(2)スキュー角の変更駆動則については,従来のジンバル駆動則を拡張しスキュー角もジンバルの1つとして扱う駆動則を導出し,数値シミュレーションにて有効性を検討した.その結果,固定スキュー角よりもz軸まわりでは確実にマヌーバ整定時間は短縮できたが,特異点回避を明示的に行っていないため,マヌーバ軸によっては固定スキュー角とそれほど大きく整定時間が変わらない場合もあることが確認された.よって,(1)の成果を利用し,より明示的に特異点を回避するモデル予測制御を開発していくのが次年度の目標であり,そのためには,ヌルモーションで通過できない内部特異点のリアルタイム計算が必要である
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Research Products
(3 results)