2012 Fiscal Year Annual Research Report
スマート構造の準能動型制御システム(エネルギ消費の低減化に関する研究)
Project/Area Number |
22560785
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大久保 博志 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40094502)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 振動制御 / 宇宙構造物 / 圧電素子 / 準能動制御 / 制御系設計 / 知的適応構造 / スマート構造 / 制御実験 |
Research Abstract |
1.多モードの制振に有効な準能動制御に関する理論的研究 準能動型制振制御システムについての理論的研究を行った。本研究では、スライディングモード制御による切換え制御理論に基づき、切換え面に沿って状態変数が収束するようにスイッチングを行う。機械エネルギから電気エネルギへの変換を最大にするように回路を切換えるアルゴリズムを設計した。多モードの制振については、共振回路を各モードごとに使用する場合と単一の共振回路にモード複合型の切り替え制御を設計する方法について、数値シミュレーションにより、その有効性を検証した。提案する制御アルゴリズムでは、単一の圧電素子と共振回路を用いて、複数の圧電素子と共振回路を用いる場合に近い制振性能を実現できる可能性が有ることが示された。 2.圧電素子を用いた準能動制御実証実験 提案する準能動型スマート構造の効果を実証するため、柔軟はりの側面に圧電素子を装着した柔軟はり(スマートビーム)振動実験装置を用いて実証実験を行った。システムの各構成要素に生じる不具合を改善し、共振回路を常時接続する受動型制御と切換えを行う準能動制御の性能比較を行った。1次振動モードの制振実験では、受動制御に比べて準能動制御の制振効果が大きいことが示された。しかしながら、準能動制振の制振効果は1次モードのみに見られ、2次モードには制振効果が表れなかった。主要因として、2次モードでは、1次モードと比べ周期が短かいため、ノイズによるスイッチング信号の乱れの影響が大きく表れたと考えられる。今後の課題として、提案する準能動制御を複数モードの制振に用いるために、高い周波数帯におけるスイッチング信号のノイズ対策が必要である。本研究を通じて、エネルギ―消費の少ない準能動制御が、スマート構造の振動制御法として有望であることを理論的および実験的に検証することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)