2012 Fiscal Year Annual Research Report
オンボードデータによる船舶の実海域性能推定手法の確立
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22560790
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
箕浦 宗彦 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30294044)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 船舶の実海域性能評価 / オンボードモニタリングデータ解析 / 統計モデル / 燃料消費量推定 / 船速低下量推定 / 独立成分分析 |
Research Abstract |
1.運航条件による燃料消費量増加や船速低下の変化率の推定:平成23年度に構築したオンボードデータ解析のための統計モデルを拡張して、運航条件が燃料消費量増加や船速低下に与える影響を推定する手法を提案し、その妥当性を擬似オンボードデータ(航海シミュレーションで得られるオンボードデータ)の解析により示した。具体的には、燃料消費量増加や船速低下の条件付き期待値を、それぞれの運航条件変数(主機回転数、船速、海象など)で微分することで求めた。これにより、運航条件変数が微小に変化したときの燃料消費量増加や船速低下の変化量を推定することが可能となった。微分操作は統計モデル上で解析的に行われるので、数値的な不具合は現れない。 2.実船オンボードモニタリングデータによる統計モデルの検証と発展的課題の抽出:統計モデルの実船データによる検証と発展的課題の抽出を行った。実海域性能評価では、運航条件変数の変化による燃料消費量などの相対的変化と、評価の基準となる平水中での燃料消費量の絶対量を正確に推定することが重要であるが、実船オンボードモニタリングデータを使った検証の結果、相対的変化と基準絶対量ともに、その信頼幅は実用的には満足できないことが明らかとなった。これは、オンボードモニタリングデータだけから性能推定を行うことの限界でもある。データ解析精度向上のためには、蓋然的事実を表現できる統計モデルと物理則モデルの導入が必要である。 3.研究成果のまとめ:3年間の研究成果を論文にまとめて、実海域船舶性能の推定・評価のためのオンボードモニタリングデータ解析手法とその課題を国際会議(International Marine Design Conference(IMDC2012))にて成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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