2012 Fiscal Year Annual Research Report
海陸複合管理体制における船舶機関士の視点による機関安全管理技術向上に関する研究
Project/Area Number |
22560792
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
内田 誠 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (90176694)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 舶用機関 / 船舶機関管理 / 安全管理技術 / 船舶職員(機関部)養成 / ヒューマンファクター / 数量化III類 |
Research Abstract |
機関プラントシミュレータによる不安全再現環境下における人間要因分析と,フィールドデータに基づくインシデント分析に取り組み,プラントモニタリング処理に船舶機関士の学習モデルを付加した機関管理支援の手法について検討を行った。 1.機関プラントシミュレータを活用して,不安全状況を含む模擬再現環境下において,初学者と熟達者の人間反応計測および計測後の聞き取り調査を行い,プラント運用管理における人間の能力や限界,特性の把握と人間要因の分析を試みた。行動観察,視線追跡については被験者の意思との相関が強く見られるが,心拍数変動については,現段階では外乱影響のためか合理的な分析結果は得られていない。シミュレータの活用による再現実験で初学者と熟達者の人間反応の特徴を分離把握できることが解り,実環境で起こりうる不安全状況の再現シナリオをさらに多く設定して実験を重ね,不安全環境が事故・故障として顕在化する経路を効果的に遮断する方策の検討が今後の課題である。 2.海難審判裁決録と舶用機関故障データーベースを基に,機関インシデントに関する情報の分析を行った。定性的な情報を定量的に分析把握する手法の一つである数量化III類を適用した。船舶機関士の要因に注目した分析を行い,次に,海陸複合管理体制下における陸上技術者が関与する事象についてその要因分析を行った。主要因が海上側か陸上側のどちらにあるかにより,人的要因の視点で共通部分と各々の特徴部分に分離して把握できる可能性があることが解った。インシデント情報を可能な限り多く集約して分析することが,引き続き必要である。 3.本研究成果に関連して,船舶機関管理における情報技術の進展に伴い蓄積される膨大なモニタリングデータに潜在する貴重な情報を抽出して活用し,安全管理技術向上に貢献するため,学習モデルを付加した機関管理支援に関する研究を展開している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)