2010 Fiscal Year Annual Research Report
有明海異変の原因解明のための高精度懸濁物モデルの構築
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22560796
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
濱田 孝治 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 准教授 (30294979)
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Keywords | 沿岸海洋学 / 海洋工学 / 数値シミュレーション / cohesive sediment |
Research Abstract |
有明海奥部でタイラギ漁獲減少等の原因として問題となっている底質の細粒化を数値モデルによって検討するためには、出来る限り多くの粒径分画を取り扱えることが望ましい。しかし、再懸濁した粒子はフロックを形成するため、シルト、粘土の粒径ごとの沈降特性は必ずしも明らかでない。そこで本研究では、目的と現実性を勘案し、モデルとしては任意の分画に対応出来るようにしつつ、当面は砂、シルト、粘土の三分画を採用することとした。再懸濁・沈降特性は分画ごとに与えるようにしたが、特にシルト・粘土の沈降速度については共にフロックを形成して沈むものとして山本(2009)の式を採用した。 三次元モデルの準備として鉛直一次元モデルを構築し、2006年2月~3月に佐賀大学有明海総合研究プロジェクトによって取得された実測データとの比較を行った。実測との間に大きな開きが見られたためパラメータの最適化を行い、シルト・粘土の沈降速度を10倍とした時に実測値をもっともよく再現した。現行の沈降速度式は沈降フラックスを過小評価するとの指摘(山本、私信)があり、沈降速度の実装についてはさらに検討を進める予定である。
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