2012 Fiscal Year Annual Research Report
岩石の絶対強度の解明とサブゼロ温度領域におけるその応用
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22560805
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
児玉 淳一 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70241411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 齊明 函館工業高等専門学校, -, 助教 (60435386)
藤井 義明 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70192309)
中村 大 北見工業大学, 工学部, 准教授 (90301978)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 凍結 / 間隙氷 / クリープ変形 / クリープ寿命 / 寿命予測 / 岩石 |
Research Abstract |
平成23年度の研究では,サブゼロ温度領域(-20℃程度)において,載荷速度に依存しない強度を意味する絶対強度の存在は明らかにできなかったものの,岩石のクリープ寿命に関して重要な結果が得られた。すなわち,高い応力レベルでは,乾燥供試体に比べて含水飽和供試体の方がクリープ寿命は長くなるが,低い応力レベルでは,逆に含水飽和供試体のクリープ寿命の方が短くなることを見出した。このことは,寒冷地の岩盤の長期安定性を評価する上で重要となるが,平成23年度の試験では,設定したクリープ応力のレベルが3ケースのみであり,また,設定した試験時間(最長3日間)で破壊に至らなかった供試体も多々あるなど,含水状態とクリープ寿命の関係を完全に把握するには至らなかった。これらの点を踏まえ,本年度は,さらに2つの応力レベルを追加し,クリープ試験を行うとともに,未破壊の供試体の寿命の予測方法について検討した。さらに,サブゼロ温度領域における岩石の時間依存挙動の理解を深めるために,本研究で得られた「クリープ寿命の応力依存性」と既往の研究で明らかにされている「一軸圧縮強度の載荷速度依存性」の関係について考察した。主な知見は以下の通りである。(1)一定応力を載荷してから10s後のひずみ速度とクリープ寿命の間係は両対数座標上で直線近似でき,この近似式から未破壊の供試体の寿命が予測できる。(2)前年度の試験結果,本年度の追加試験の結果,上記(1)の方法による予測値から総合的に考えると,低い応力レベルにおけるクリープ寿命は,含水飽和供試体の方が明らかに短い。(3)一軸圧縮強度の載荷速度依存性とクリープ寿命の応力レベル依存性の間には相関が認められる。このことは,両者の破壊プロセスには類似点があること,片方の関係(依存性)からもう一方の関係(依存性)を推定できることを意味している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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