2012 Fiscal Year Annual Research Report
ASTERのDEMを用いた衛星搭載レーダの地表面エコーのシミュレーション
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22560809
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
阿波加 純 東海大学, 札幌教養教育センター, 教授 (40232079)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | TRMM / 降雨レーダ / デジタル高度情報 |
Research Abstract |
本研究は、ASTER の高分解能DEM(デジタル高度情報)を用いて、TRMM衛星に搭載のレーダによる地表面エコーをシミュレートし、それを通して降雨エコーと地表エコーの分離を精度良く行おうとするものである。 地表面エコーのシミュレーションは、TRMM衛星のデータにおいて地表面エコーの上端位置が適切に求められていない山岳地域のものをイベント的に選び出し、プロファイルと比較した。両者には相関が見られたものの、標高データのアンテナビーム内での頻度分布だけでは地表面エコーのプロファイルを再現できないことを確認し、シミュレーションが必要であることを確認した。 シミュレーションには水平分解能が30mという高分解能のASTERのDEMを直接使用することは可能であるが、高分解能ASTER DEMはデータ量が膨大であり実用的とは言えない。衛星データの解析には水平分解能が1km程度のデータセットを用いるのが都合がよい。このため、高分解能ASTER DEMから水平分解能が1kmのデータセットを作成してシミュレーションを行った。 高分解能のASTERのDEMを用いて衛星搭載降雨レーダで観測した降雨エコーと地表エコーを分離する手法の開発が本研究の最終目標であるが、そのためには単なる1km格子の平均データではなく、高分解能データのヒストグラム的な情報が必要なことも判明した。ただし、ごく一部の地域ではあるが、ASTERのGDEMに大きな誤差が含まれる場合が見つかった。しかしながらその場合でも、高分解能データのヒストグラム的な情報は既存の1km分解能データからの推測が可能であり、降雨エコーと地表エコーの分離に役立てることが出来る。なお、TRMM衛星データは多量なため、解析例は一部に留まっている。今後、解析事例を増やすことが課題として残っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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