2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560827
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
玉川 洋一 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40236732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正明 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, その他部局等, 名誉教授 (40013388)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | コンプトンカメラ / コンプトン散乱 / データ収集システム / FADC |
Research Abstract |
今年度は、FADCモジュールを用いたデータ収集システムの開発を継続し、主に検出器信号のリアルタイム処理に重点を置いた整備を行った。 まず、シンチレーション検出器ヘッドの固定方法を改良することでコンプトン散乱の邪魔にならない構成でのデータ収集が可能となった。次に、FADCを用いた偶然同時計数や散乱ガンマ線のイベントの効率的な排除方法については、FADCデータ処理部分にデジタルコンスタントディスクリミネーター(DCFD)を作成して搭載し、各検出器の応答時間差を精度よく導出しマークし、同時に各検出器でのエネルギー損出をリアルタイムに計算する機能を搭載することで行うこととした.デジタルコンスタントディスクリミテーターは、検出器のパルス発生時刻(パルス時間と呼ぶ)を正確に同定するための方法であり、外部設置型NIMモジュールが不要でありしかもパルス時間を100ps程度の精度で決定できるため、データ収集時点でリアルタイムに各イベントの検出器のパルス時間とエネルギー損失量を調べることにより、バックグラウンドイベントや偶然同時イベントを同定して選択的に排除することが可能となり、効率の良いデータ収集が可能となった。 また、FADCの転送データとしては、波形構成点すべてを転送し保存するのではなく、時間計算・エネルギー計算した後、コンプトン散乱角と検出器対の番号のみを転送するため転送データ量を節約して効率を上げることが可能となった。 最後に、装置を組み上げ、標準線源を用いた実験を実施し,検出器動作試験を行った。その結果、角度分解能等については、セシウム137線源からの662keVガンマ線に対して、ほぼ目標の3°を達成し、データ読み出し効率は従来の方法の3倍程度に改善されていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)