2012 Fiscal Year Annual Research Report
複数の転写因子によるクロマチン構造の二段階変化の解析
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22570006
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
石原 直恵(琴村直恵) 藤田保健衛生大学, 医学部, 研究員 (50571791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 悟 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (00300723)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クロマチン / 転写調節 / プロモーター / ヒストン / アロマターゼ |
Research Abstract |
我々は、複数のプロモーターを持つアロマターゼ遺伝子を具体例に、クロマチン構造とプロモーターの転写活性の相関を解析している。異なるプロモーターからアロマターゼを発現する複数のヒト細胞株を用いた解析により、これまでにヒストンH3K27の修飾と転写の強い関わりを示唆する結果を得ている。更に昨年度は、研究分担者が開発したクロマチン構造解析法であるSEVENS法を用いて、アロマターゼ遺伝子座全域の解析を行い、転写活性とクロマチンのオープンの度合いに相関があることを明らかにした。そこで今年度は、エピジェネティク・マーカーと構造の相互関係を確認するために、遺伝子座全域に渡ってヒストンH3K27のアセチル化とメチル化の局在を調べ全域の構造のデータと比較した。 クロマチン免疫沈降法を用いて、130kbに渡るアロマターゼ遺伝子座全域について、ヒストンH3K27の修飾を検討した。転写にポジティブなマークであるヒストンH3K27アセチル化のピークは、使われるプロモーター領域に存在した。一方、転写にネガティブなマークであるヒストンH3K27トリメチル化は、一部の細胞株で、使用していないプロモーター及びその上流にピークが局在していた。これは、ヒストンH3K27トリメチル化によりプロモーターが選択的に転写抑制されている可能性を示唆している。これを検証するため、ヒストンH3K27トリメチル化酵素の阻害剤を添加し、RT-PCRで使われているプロモーターを確認したところ、通常使われないプロモーターからの転写が確認できた。更に、阻害剤添加により使われるようになったプロモーター領域では、ヒストンH3K27トリメチル化が減少し、クロマチンがオープンになる傾向が認められた。以上の結果より、ヒストンH3K27トリメチル化がアロマターゼ遺伝子のプロモーター選択性と活性に関わっていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The role of IL-15 in activating STAT5 and fine-tuning IL-17A production in CD4 T lymphocytes.2012
Author(s)
Pandiyan, P., Yang, XP., Saravanamuthu, SS., Zheng, L., Ishihara, S., O'Shea, JJ., and Lenardo, MJ.
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Journal Title
J. Immunol.
Volume: 189
Pages: 4237-4246
DOI
Peer Reviewed
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