2012 Fiscal Year Annual Research Report
植物の発生・分化に関与する色素体包膜タンパク質の解析
Project/Area Number |
22570039
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉岡 泰 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60202397)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 色素体 / オルガネラ / タンパク質輸送 / 形態形成 |
Research Abstract |
これまでにシロイヌナズナCRLタンパク質はミトコンドリアと色素体に局在することを明らかにしたが、今年度はミトコンドリアと色素体への局在シグナルが、CRLタンパク質のN末端よりにある短い疎水性領域であることを明らかにした。さらに、その疎水性領域内のグリシン残基のアスパラギン酸への置換によって、色素体へのタンパク質輸送のみが阻害される事を明らかにした。CRLタンパク質はオルガネラ膜アンカー型タンパク質の1つであるが、これらタンパク質の輸送にはankyrin repeat-containing protein 2A, 2B (AKR2A, 2B)が関与することがすでに報告されている。酵母ツーハイブリッド系を用いた解析から、AKR2Aタンパク質がCRLの輸送シグナルである短い疎水性領域に結合することが明らかとなった。これらの結果から、AKR2タンパク質によってCRLタンパク質は色素体とミトコンドリアへ輸送されることが示唆された。どのような機構でミトコンドリアと色素体への輸送の選別が行われているかは今後の課題である。 また、CRLとしての機能をもつCRL-GFPタンパク質を発現しているシロイヌナズナから、抗GFP抗体を用いてCRLタンパク質と相互作用するタンパク質を精製した。その結果、色素体へのタンパク質輸送に関与する色素体外包膜タンパク質Toc75-IIIと、ストレス応答などに関与するProhibitin(PHB)タンパク質が、CRLと相互作用するタンパク質候補として得られた。crl変異体では色素体へのタンパク質輸送に一部欠損が見られ、さらに、phb遺伝子変異体と類似した表現型が観察された。これらの事から、Toc75-IIIとPHBタンパク質が実際にCRLと相互作用している可能性が高いと考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Role of GIG1 and UVI4 genome duplication in Arabidopsis thaliana.2012
Author(s)
Iwata, E., Ikeda S., Mtsunaga, S., Kurata, M., Yoshioka, Y., Criqui, M.-C., Genschik, P., Ito, M.
-
Journal Title
Plant Signaling Behavior
Volume: vol.7 (9)
Pages: 1079-1081
DOI
Peer Reviewed
-
[Journal Article] CRUMPLED LEAF (CRL) Homologs of Physcomitrella patens are Involved in the Complete Separation of Dividing Plastids.2012
Author(s)
Sugita, C., Kato, Y., Yoshioka, Y., Tsurumi, N., Iida, Y., Machida, Y., Sugita, M.
-
Journal Title
Plant Cell Physiol
Volume: vol. 53 (6)
Pages: 1124-1133
DOI
Peer Reviewed
-
-