2012 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓酵素に見出した糖鎖認識による消化・吸収と外分泌調節機構の解明
Project/Area Number |
22570111
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
小川 温子 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (90143700)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | α-アミラーゼの糖結合性 / トリプシノーゲンの糖結合性 / リパーゼの糖結合性 / トリプシンの糖結合性 / 血糖値恒常性 / DPP4 / SGLT1 / 糖鎖認識の意義 |
Research Abstract |
申請者らが発見した膵臓消化酵素の糖タンパク質糖鎖に対する特異的結合部位、ならびに糖鎖認識が生体内で果たす役割について、次の結果を得た。 1.ヒトトリプシノーゲンならびにブタ膵リパーゼについて、糖を結合していない状態のPDB立体構造データと構造予測ソフトMOE を用いて糖鎖結合部位と残基を予測した。 2.ブタトリプシノーゲン、トリプシンについて条件検討の結果、特異糖との共結晶化によりメチルα-N-アセチルガラクトサミニドとの複合体結晶を得た。X線結晶解析により糖の電子密度と糖結合部位との結合様式を決定することに成功した。各酵素について、1分子上に2か所の糖結合部位が存在したため、いずれの部位も機能部位であるかどうかを変異体解析により検証することを計画した。 3.ヒト膵リパーゼについてはまだ大腸菌発現系の報告が無いため、大腸菌での野生型ヒト膵リパーゼの標識体発現、精製、リフォールディング方法を検討し、活性酵素の大量精製の方策をほぼ確立することができた(特許出願中)。 4.腸管刷子縁膜(BBM)からブタ膵α-アミラーゼ(PPA)に対する糖鎖レセプターを単離、同定したところ、デンプン消化において連携する膜型酵素、糖輸送体(sucrase-isomaltase,SGLT1) および糖尿病鍵酵素であるDPP4が同定された。さらにBBMベシクル(BBMV)を再構成し、ベシクル上の酵素と膜輸送体との連携への影響を基質を用いて測定したところ、PPAとBBMVとの相互作用によりデンプン消化が2.5倍に活性化することと、膵液分泌後に匹敵するPPAの高濃度下では14C-Glcの吸収が阻害される事を見出した。PPAの糖タンパク質糖鎖結合性は、血糖値の急激な上昇を抑制し血糖恒常性維持に寄与する生物学的意義を有すると考察した(J. Biol. Chem 287, 2012に公表)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Functional Regulation of Sugar Assimilation by N-Glycan-Specific Interaction of Pancreatic α-Amylase with Glycoproteins of Duodenal Brush Border Membrane.2012
Author(s)
Asanuma-Date K, Hirano Y, Le Na, Sano K, Kawasaki N, Hashii N, Hiruta Y, Nakayama K, Umemura M, Ishikawa K, Sakagami H, Ogawa H.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 287
Pages: 23104-23118
DOI
Peer Reviewed
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