2011 Fiscal Year Annual Research Report
イオンモビリティ質量分析による生体超分子のコンフォメーション解析
Project/Area Number |
22570120
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
明石 知子 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 准教授 (10280728)
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Keywords | 蛋白質 / 生体分子 / 分析科学 / 質量分析 |
Research Abstract |
1.イオンモビリティ質量分析(IM-MS)とX線小角散乱(SAXS)との組み合わせ (1) 粗視化モデルからの衝突断面積の計算方法の検討 シトクロームC、ミオグロビン、アルコールデヒドロゲナーゼ等の球状タンパク質について、SAXSの測定を行い、粗視化モデルを構築した。X線結晶構造から算出できる粗視化モデルも合わせて構築し、両者を比較した。そして、イオンモビリティ質量分析法で得られる衝突断面積と粗視化モデルの衝突断面積を照らし合わせて、SAXSで得られる溶液構造を解析する際、その粗視化モデルの粒子のサイズをどれ位の数値にして扱うべきか、検討した。 (2) SAXSで得られる溶液構造と気相構造の違いの解析 結晶化できないため原子レベルの構造が未決定のタンパク質の例として、相同組み換えのメディエータータンパク質Swi5-Sfr1とそのN末端領域欠損変異体(結晶構造既知)を用い、SAXSとIM-MSによる統合的な解析を行った。その結果、結晶化を難しくしている変性領域は、気相中で極めてコンパクトなサイズに縮まることを、衝突断面積の数値として証明することができた。 2.IM-MSと分子動力学シミュレーション(MD simulation)との組み合わせ 気相で溶液状態の構造が保たれる比較的"硬い"分子もあるが、1.(2)で述べたように変性している領域は、水分子が存在しない気相ではかなり小さなサイズとなってしまう。気相では変性領域はどのようにふるまうのか、MD simulationを組み合わせて解析することに着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画で挙げていたSAXSとの組み合わせに加え、分子モデリングやMD simulationも組み合わせ多角的に研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度が最終年度に相当することから、これまでと同様に成果を論文としてまとめることを意識して研究を行う。
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[Journal Article] Function of homo- and hetero-oligomers of human nucleoplasmin/nucleophosmin family proteins NPM1, NPM2, and NPM3 during sperm chromatin remodeling2012
Author(s)
Okuwaki, M., Sumi, A., Hisaoka, M., Saotome-Nakamura, A., Akashi, S., Nishimura, Y., Nagata, K.
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Journal Title
Nuleic Acid Res
Volume: (印刷中)
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Fission yeast Swi5-Sfr1 complex, an activator of Rad51 recombinase, forms an extremely elongated Dogleg-shaped structure2011
Author(s)
Kokabu, Y., Murayama, Y., Kuwabara, N., Oroguchi, T., Hashimoto, H., Tsutsui, Y., Nozaki, N., Akashi, S., Unzai, S., Shimizu, T., Iwasaki, H., Sato, M., *Ikeguchi, M
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Journal Title
J. Biol. Chem
Volume: 286
Pages: 43569-43576
DOI
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