2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22570124
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井内 陽子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20316087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 義人 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70263241)
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Keywords | C-マンノシル化 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
1. 研究の目的 タンパク質のC・マンノシル化は、1994年に報告された新しいタイプの糖付加修飾で、α-マンノース1分子がタンパク質トリプトファン残基のインドール環に炭素-炭素結合で付加している。このトリプトファンの修飾はその後、多くの分泌タンパク質と膜貫通タンパク質で検出されている。しかし、標的タンパク質の同定以外の情報は少なく、この修飾機構は未同定であるため、本研究では申請者らが作製した抗C-マンノシル化トリプトファン抗体等を用い、C-マンノシル化の修飾機構と生理的意義の解明に取組む。 2. 研究実施内容 既報の研究から、C-マンノシル化酵素は比較的短いペプチド(アミノ酸10数残基)を認識して働くものと考えられる。そこで、C-マンノシル化タンパク質であるトロンボスポンジンの全長cDNAからC-マンノシル化される配列(WSPW)を含むTSR2モチーフをC-マンノシル化基質として利用し、このモチーフを細胞表面型、細胞外分泌型、細胞質型として発現するプラスミドを構築する。これらを用いて、Western blotting法、ELISA法、FACS法で細胞のC-マンノシル化能を定量する系の作製を行う。 3. 研究結果 トロンボスポンジンのTSR2モチーフに加え、TSRモチーフを6つ含み、1分子中に複数のC-マンノシル化トリプトファンを含むプロペルジンの全長を基質として用い、細胞株のC-マンノシル化能測定に取組んだ。その結果、もっとも強いシグナルを得られたのはWestern blotting法であったが、さらに感度を向上させる必要が認められた。そこで、C-マンノシル化修飾による基質タンパク質の細胞内局在の変化を指標として細胞のC-マンノシル化能を測定する系の作製も現在進行中である。
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