2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22570132
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
奥脇 暢 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50322699)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クロマチン / RNA / 核小体 / リボソーム |
Research Abstract |
本研究課題では、遺伝子発現制御にかかわるRNA分子を同定しその機能を明らかにすることを目的として研究を進めた。これまでの研究から、核小体タンパク質Nucleophosmin/B23がrRNA遺伝子領域のクロマチン構造の制御にかかわることを明らかにしてきた。B23はRNA結合活性を有しており、核小体への局在にはRNA結合が必要である。そこで、B23のRNA依存的なrRNA遺伝子発現調節機構を明らかにすること、B23相互作用因子であるNPM3によるB23機能制御機構を明らかにすること、B23のRNA結合特異性を分子レベルで明らかにすること、B23と協調的に働くRNA分子を同定しその機能を明らかにすることの4点の課題に取り組んだ。B23は増殖能の高いがん細胞において発現の亢進がみられ、また急性骨髄性白血病において高頻度で変異が見出されている。B23の機能制御機構を明らかにすることは、白血病をはじめとするがん化の分子機構の解明にもつながることが期待される。本研究の結果、B23がrRNA遺伝子領域にリクルートされるためには、そのRNA結合活性とrRNA遺伝子の転写因子UBF重要であることを明らかにした。また、NPM3との複合体形成によって、B23のRNA結合活性は抑制され、核小体への局在が弱まることを見出した。B23のRNA結合領域はC末端の球状構造領域であることが報告されていたが、C末端領域に加え、中央部分の天然変性領域がRNA結合活性の調節にかかわることを明らかにした。B23は細胞内においてrRNAと相互作用するが、どのようなRNA配列・構造と相互作用するのかは明らかになっていない。解析の結果、B23は二本鎖を形成するRNAに強い親和性を示した。今後、B23と二本鎖RNAの複合体がどのようにクロマチン構造の制御にかかわるのかを明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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