2012 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成因子BMPシグナルによる造血微小環境のホメオスタシスの制御
Project/Area Number |
22570135
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
辻 邦和 東京医科歯科大学, 歯と骨のGCOE拠点, GCOE拠点形成特任教員 (20323694)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 骨形成因子(BMP) / BMP4 / BMP7 / 造血微小環境 / 造血幹細胞 / 関節軟骨 / コンディショナルノックアウトマウス |
Research Abstract |
本研究は、硬組織のホメオスタシスにおける骨形成因子(BMP)シグナルの生理機能を理解することを最終的な目的としている。 1、 HSC nicheのホメオスタシスにおけるBMP4及びBMP7の生理機能の解析 本研究期間内において、骨髄特異的BMP4またはBMP7のコンディショナルノックアウトマウス(4CKO, 7CKO)、及びBMP4と BMP7のダブルコンディショナルノックアウトマウス(47DCKO)の作成を行い、骨髄細胞の表面マーカーの解析を行った。その結果、4CKO、7CKOともに、血液細胞(赤血球、T細胞、B細胞、単球/マクロファージ)のポピュレーションに変化は見られなかった。ところが、4CKOにおいて造血幹細胞(LSK細胞)の数はコントロールマウスに比して 有意に低下した。造血幹細胞のポピュレーションは、7CKOでは変化が見ら れず、47DCKOの表現型は4CKOのものと同等であったことから、骨髄内造血幹細胞の維持においてはBMP4がユニークな生理機能を有していることを示唆した。更に、BMP4によるHSC nicheの制御には性差が存在することを明らかとした。これらの結果は、BMP4と性ホルモンが独立してHSC nicheのホメオスタシスに関与している可能性を示唆している。本研究結果は、現在論文投稿準備中である。 2、 関節軟骨のホメオスタシスにおけるBMP7の生理機能 変形性関節症の発症原因である関節軟骨の退行変性のプロセスにおけるBMP7の生理機能を検討するため、四肢特異的BMP7ノックアウトマウスの作成を行い、膝関節の表現型の解析を行った。その結果、BMP7の活性は、関節組織の形成過程には必須ではないが、関節軟骨の維持に欠くことができないことを明らかとした。また、そのメカニズムとして、BMP7は関節内において滑膜炎及びMMPの発現を抑制してる可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)