2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22570140
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀井 加恵子 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00214544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 政光 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00182460)
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Keywords | NADPHオキシダーゼ / Nox/Duox / 発生 / ショウジョウバエ / 活性酸素種 |
Research Abstract |
NADPHオキシダーゼは活性酸素種を産生する酵素である。NADPHオキシダーゼファミリーであるdDuoxをショウジョウバエ全身でノックダウンすると致死になり、翅原基でノックダウンすると、翅がオープンウィングとなるとともに、脆弱となる。本研究は、NADPHオキシダーゼの発生過程、翅形成における機能の解明を目的としている。 GAL4エンハンサートラップ法を用いて、ショウジョウバエ各組織でdDuoxのノックダウンを行い、その表現型を解析した。c179-GAL4ドライバーによる中胚葉、筋肉、翅原基でのノックダウンによって致死となったが、ey-GAL4ドライバー、ey-GAL4ドライバー、503A-GAL4ドライバーを用いたノックダウン系統は異常な表現型を示さなかった。これまでen-GAL4ドライバーによる翅原基でのdDuoxのノックダウンによって翅の異常な表現型を示すことを見出していたが、S1096-GAL4ドライバーを用いた翅原基でのノックダウンによっても、同様の表現型を示すことを確認することができた。 これまでに翅原基でのdDuoxノックダウンショウジョウバエ系統を第3染色体欠失ショウジョウバエ系統と交配する遺伝学的スクリーニングの結果、dDuoxのノックダウンによる異常な表現型が抑圧あるいは増強する第3染色体上の領域12か所を同定している。dDuoxと遺伝学的に相互作用する遺伝子を特定するために、12か所の領域中の遺伝子を単独で欠失あるいは変異させたショウジョウバエ系統と交配し、得られる子供の翅の形態を観察した。しかし、現在までにdDuoxと遺伝学的に相互作用する遺伝子の発見までに至っておらず、継続して検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
dDuoxと遺伝学的に相互作用する遺伝子の特定には至っていないが、これまでの研究で翅形成におけるdDuoxの機能の一部を解明できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ショウジョウバエ翅原基でのdDuoxのノックダウンによる異常な翅形成の原因として、翅形成におけるアポトーシスへの影響が考えられるため、平成24年度はen-GAL4>UAS-dDuoxIR_<975-1145>の翅原基におけるアポトーシスに焦点を絞って解析を進める。
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Research Products
(2 results)