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2012 Fiscal Year Annual Research Report

ディクチオ型粘菌の細胞分化阻害を用いたアクチン機能変異体のハイスループット分離

Research Project

Project/Area Number 22570163
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

若林 健之  帝京大学, 医療技術学部, 教授 (90011717)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2013-03-31
Keywordsアクチン / アクチン重合 / ミオシン / ATPase / 細胞性粘菌 / 細胞分化 / アクチン・ミオシン相互作用
Research Abstract

アクチンは筋肉以外の真核細胞では最も大量に含まれ、筋肉でもATPase活性をもつミオシンに次いで多い。筋肉以外では、アクチンは動的に重合・脱重合し、約50%はモノマー状態にある。アクチン重合は、神経細胞の樹状突起の形成、がん細胞の浸潤や白血球の細胞移動、発生・分化のための細胞運動に必須である。海馬細胞では、入力信号の数秒後にシナプス直下でアクチン重合が起こり、記憶形成との関連が注目されている。
ディクチオ型粘菌に変異型アクチンを発現させたところ、ホスト細胞は野生型アクチンも発現し続けているにも関わらず、細胞飢餓の際に細胞分化の異常が出ることを見いだした。遺伝学的にはDominant Negativeと呼ばれるこの現象を利用し、アクチンの機能的変異株をハイスループットに検出した。
アクチンのチロシン143を変異させた株は飢餓誘導性細胞分化に影響がでた。フェニルアラニンに変異させた場合は子実体の柄が太く短くなり、トリプトファンにすると柄が細く長くなる。フェニルアラニンに変異させた株から精製した変異アクチンは重合能が顕著に落ち、ミオシンのATPase活性化も異常があった。そこで、このチロシン143に着目し、トリプトファンに変異させるとミオシンATPaseを活性化する際のKm値が低下し、ミオシンとの弱い結合が促進されることが分かった。逆にイソロイシンに変異させた場合は、ミオシンATPaseをほとんど活性化出来ないようになった。フェニルアラニン変異体ではミオシンATPase活性化への影響はわずかであった。変異後のアミノ酸側鎖の溶媒露出面積とミオシンATPase活性化が良く相関する。
このようにチロシン143はミオシンATPaseを活性化する際に重要な役割を示すことができた。チロシン143をトリプトファンに変異させたアクチンの結晶化に成功し高分解能での解析が進行中である。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Changes of biochemical properties of Dictyostelium actin induced by mutation of tyrosine-1432012

    • Author(s)
      T. Wakabayashi
    • Organizer
      日本生物物理学会
    • Place of Presentation
      名古屋大学・東山キャンパス
    • Year and Date
      20120912-20120914

URL: 

Published: 2014-07-24  

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