2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22570164
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
橘 秀樹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (70126118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 稔 立命館大学, 薬学部, 教授 (00241258)
藤澤 雅夫 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (20258065)
河野 良平 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70569110)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リゾチーム / アミロイド / フォールディング / 線維形成 / ジスルフィド結合 / 疎水コア |
Research Abstract |
ニワトリリゾチームのアミロイド線維コア形成に関与するBペプチド(Gly54-Ser60)はβドメインに存在し、高いβ-aggregation 能を持つ。この中のIle55ならびに Leu56は、リゾチームの正常なfoldingの場合にαドメインの疎水コアと相互作用して分子全体のfoldingを実現する役割を持つことが、リゾチームの種々のジスルフィド欠損変異体での研究から知られた。つまり、正常なfoldingでのコア形成に関与するペプチド領域が、異常な線維化のコア形成にも関っている。これに関連して、WTリゾチームアミロイド線維をシードとして、種々のジスルフィド欠損リゾチームのクロスシーディング線維伸長反応を解析した結果、αドメインが形成されている変異体では線維形成は抑制されるが、αドメインが形成されていない変異体では線維形成が亢進することがわかった。これは、後者においては、Bペプチド領域と相互作用すべきαドメイン疎水コアが分子内に無いため、分子間でBペプチド領域が相互作用して線維形成するものと解釈される。すなわち、高いβ-aggregation 能を持つ領域の受け皿となる構造が分子内に形成されることが、正常なfoldingと異常なaggregationの分かれ目となっている。一方、線維コア内におけるペプチドの配置について、自発的にアミロイド線維を形成するニワトリリゾチーム全SS結合欠損体の赤外吸収スペクトル解析結果、および、ペプチド2量体の分子動力学計算・MMPBSA法による結合自由エネルギー計算からは逆平行β構造が予想された。アセチル化およびアミド化によりペプチド両末端の電荷を取り去った場合の計算結果も逆平行β構造の方が安定であった。しかし、Bペプチド線維ならびに両末端電荷を取り去った修飾Bペプチド会合体の赤外吸収スペクトルは平行β構造を示し、この問題の複雑さが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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