2010 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオームとホスホプロテオーム解析を基盤とした細胞核内構造の解明
Project/Area Number |
22570181
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
堀米 恒好 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60053352)
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Keywords | プロテオーム / シナル伝達 / ホスホプロテオーム / 細胞核 / WDタンパク質 |
Research Abstract |
1.WDタンパク質の細胞内局在解析 核マトリックス画分に見いだされたWDタンパク質であるPWP2とCIRH1AのcDNAをGFP融合タンパク質としてHeLa細胞で発現させたところ核小体に局在した。 2.FRAP法によるWDタンパク質の動態解析 PWP2とCIRH1Aのタンパク質の細胞中での動きをFRAP解析で調べたところ、これまでに調べてきたWDタンパク質のWDR46,UTP18及びNOL10同様比較的遅い動きを示した。このことは、これまで調べた6種の核マトリックスWDタンパク質うち5種の動きが遅いことになり、これらのタンパク質が大きなタンパク質複合体のコアになっているというDynamic scaffold modelを支持するものである。 3.HeLa細胞核のホスホプロテオーム解析の準備 十分な数のリン酸化サイトを解析できるように、全自動リン酸化ペプチド精製装置を2次元分離できるように改良した。一次元目で、リン酸濃度変化によってチタニアカラムからリン酸化ペプチドを4段階で溶離するための条件を検討し、最適条件を得た。今後この系でホスホプロテオーム解析を進める。 4.核マトリックスDOタンパク質ISP36の細胞周期依存的リン酸化部位の解析 核内タンパク質複合体の形成崩壊機構を調べる手始めとして、ISP36の分裂期リン酸化部位を質量分析装置を用いて調べ、6カ所のリン酸化部位を同定した。
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