2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜損傷が誘起する細胞間情報伝達の機序およびその意義の解明
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22570193
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
東郷 建 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40334247)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 膜修復 / CREB / 一酸化窒素 / ATP / プロテインキナーゼA / プロテインキナーゼC |
Research Abstract |
細胞膜損傷の修復には、損傷箇所から流入するカルシウムイオンによって誘起されるエキソサイトーシスが必須である。同一の細胞の細胞膜に繰り返し損傷を与えると2回目の損傷は1回目よりも通常早く修復し、2回目の損傷時のエキソサイトーシス量も1回目より多い。この修復促進反応は、以前の膜損傷からの時間に応じて幾つかの機構がある。例えば、損傷の間隔が5分程度の場合、プロテインキナーゼA(PKA)やC(PKC)の活性が修復促進には必要である。また、損傷の間隔が24時間という長期になると、修復促進反応には転写因子CREBに依存した遺伝子発現が必要となる。 本研究課題においては、これまで、一酸化窒素(NO)による細胞間シグナル伝達によって、細胞膜損傷を受けた細胞のみならず、その周辺の細胞においてもCREB依存的な遺伝子発現が活性化され、それらの細胞において膜修復が促進されることを明らかにしてきた。 今回、膜損傷を受けた細胞の周辺の細胞における修復促進反応が、膜損傷の5分後には既に観察されることを新たに見出した。この短期の反応はアデノシン三リン酸が関与するプリン作動性シグナル伝達を遮断すると消失したが、CREB依存的な長期の修復促進反応にはプリン作動性シグナル伝達の遮断による影響がみられなかった。逆にNOによる細胞間シグナル伝達を遮断すると、周辺の細胞における長期の修復促進反応は阻害されたが、短期の修復促進反応に影響は認められなかった。これらのことから膜損傷を受けた細胞の周辺の細胞においては、これまで明らかにしてきたNO/CREB依存的な長期の修復促進反応に加えて、ATP依存的な短期の修復促進反応が存在することが明らかになった。 さらに、プリン作動性シグナル伝達により、周辺の細胞においてはPKAおよびPKCが活性化され、短期の修復促進に至っていることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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