2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物胚の神経プラコードに着目した神経ー表皮境界規定機構の解析
Project/Area Number |
22570200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
道上 達男 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (10282724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 裕樹 静岡大学, 教育学部, 准教授 (70402229)
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Keywords | 神経誘導 / アフリカツメガエル / パターニング / プラコード |
Research Abstract |
(1)PRDM12 PRDM12の解析に関しては、Six1, Pax3, Pax8, Xath3等の汎プラコードマーカーを用い、PRDM12MOによるPRDM12のノツクダウンによるプラコード形成の変化を観察した結果、初期幼生期において、三叉神経・顔面神経など一部の脳神経の形成に異常を生じることを見出した。また、初期神経胚期の神経板が、注入領域で変化しているデータを得ている。これらの結果は、神経領域め規定にPRDM12が関与する可能性を示唆している。 (2)新規プラコード遺伝子の探索を目的として、ツメガエルアニマルキャップに様々な因子を作用させるとことで汎プラコードマーカーSix1の発現をもっとも良く上昇させる条件検討を行った。その結果、25ng/mlNoggin処理によって、Six1の誘導を確認することが出来た。現在は、更によい条件を探るため、(1)LiC1処理を行う、(2)Wnt, BMP, chd, dkk 各mRNAを注入する、などの方法を用いることにょり、同じくSix1の発現が最も上昇する条件を検討したい。(なお、本実験は今年度については分担者の黒田が担当した)。 (3)背側の境界を規定する因子として申請者が想定しているXnr3遺伝子について、この遺伝子の過剰発現によるプラコード遺伝子Six1の発現変化を観察した。その結果、Xnr3を予定神経外胚葉の、特に腹側領域で過剰発現させると、Six1の発現パターンが変化した。この結果は、プヲコード領域の形成過程を明らかにする上で重要な知見であると期待される。
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