2013 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアDNA結合タンパク質Abf2の多様性と進化
Project/Area Number |
22570213
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮川 勇 山口大学, 理工学研究科, 教授 (50136165)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 酵母 / ミトコンドリア / ミトコンドリア核様体 / DNA結合タンパク質 / Abf2 |
Research Abstract |
分子系統樹において、パン酵母Saccharomyces cerevisiaeから遠く離れた酵母のミトコンドリア核様体に存在するDNA結合タンパク質,Abf2pホモログの多様性について研究を行った。平成25年度は分裂酵母Schizosaccharomyces pombeのミトコンドリア核様体で我々が新規に同定したDNA結合タンパク質Cmb1の機能について,昨年度の成果を発展させて研究を行った。まず,このCmb1タンパク質が,パン酵母のAbf2pの機能を相補できるかどうかについて調べた。パン酵母で働き,ガラクトース培地で発現誘導できる発現ベクターpYES2/CTにCmb1遺伝子を組み込み,パン酵母を形質転換した。Abf2p欠損株をガラクトース培地で培養すると,野生株に比べて細胞当たりのミトコンドリア核様体数の顕著な減少がみられた。しかし,Abf2p欠損株に発現ベクターを組み込んで,ガラクトース培地でCmb1タンパク質を発現誘導すると,細胞当たりのミトコンドリア核様体数は野生株と同程度まで回復した。この結果は,Cmb1タンパク質がAbf2pの機能を相補できることを示している。 次に,分裂酵母のCmb1欠損株の性質について調べた。これまでの観察では,Cmb1が欠損しても,細胞内のミトコンドリアおよびミトコンドリア核様体の形態に,野生株と大きな差異が見られなかった。そこで,培養温度を30℃から37℃にシフトして,詳しくミトコンドリア核様体の形態を観察した。その結果,37℃では野生株に比べて,Cmb1欠損株ではミトコンドリア核様体の凝集が顕著におきることを発見した。この結果は,分裂酵母において,高温ストレス時のミトコンドリア核様体の形態維持にCmb1が必要であることを示している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Aldehyde dehydrogenase, Ald4p, is a major component of mitochondrial fluorescent inclusion bodies in the yeast Saccharomyces cerevisiae.2014
Author(s)
Misonou, Y., Kikuchi, M., Sato, H., Inai, T., Kuroiwa, T., Tanaka, K., Miyakawa, I.
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Journal Title
Biology Open
Volume: 0
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed
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