2010 Fiscal Year Annual Research Report
乾燥に応答した作物の根系発達を制御する遺伝子の解明
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22580002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤村 達人 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70292513)
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Keywords | イネ / 根系 / 乾燥 / マイクロアレイ / ルートパウチ |
Research Abstract |
22年度は、これまで土壌を利用したルートボックス法では根系の水分含量の制御が難しいことから、より乾燥度の制御の容易なルートパウチを利用した栽培方法検討した。また、品種を変えた試験から、モデル品種として利用してきた日本晴に加え、Boroが根の伸長がより旺盛であることが判明し、この品種を加えて実験することとした。また、培養液の組成が根系の発達に影響すると考えられることから、各種の培地も調査し、その結果培養液をYoshidaとしたときに、乾燥度に応じて最も顕著な根の伸長が見られることが明らかとなった。 根箱を利用した通常および乾燥条件下の栽培で得られたイネの根からmRNAを抽出し、マイクロアレイ法を用いて差次的に発現している遺伝子を調査した。その結果総計375種に関して遺伝子発現が顕著に促進あるいは抑制されたものを見いだした。一部には、生化学的な機能が明らかでかつ根の伸長に関連しているのではないかと考えられるもの、例えば植物ホルモンに関連した遺伝子が見いだされた。この結果は、本実験系が有効であることを示しており、また、根系の発達に植物ホルモンが強く関わっていることも明らかとなった。 一方で、機能未知の物や、機能が予測されても、根系の発達との関連が未知の物も多く存在した。これらに関して、今後、22年度に改良した培養方法を利用して、詳細な検討をすすめる。
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