2012 Fiscal Year Annual Research Report
コムギとフザリウム菌の遺伝子発現クロストーク解析による赤かび病抵抗性の解明
Project/Area Number |
22580009
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
坂 智広 横浜市立大学, 付置研究所, 教授 (80343771)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 赤かび病抵抗性 / マイコトキシン / 遺伝子発現 / QTL / マイクロアレイ |
Research Abstract |
コムギの遺伝子型および特定の遺伝子が、麦類赤かび病を起こす腐生性のフザリウム菌の病原性の誘導やマイコトキシン産制量にどうように影響するかを病原菌-宿主双方の遺伝子発現量によりクロストーク解析し、赤かび病抵抗性や毒素低蓄積性に係るコムギの遺伝子を探索した。 フザリウム菌が赤かび病抵抗性程度が異なる5品種のコムギに感染した際の3つの赤かび毒素生合成Tri遺伝子(Tri5、Tri6、Tri10)の発現量解析した結果、Tri遺伝子の発現パターンは、コムギの赤かび抵抗性が極強、強、弱の品種に感染した際の3パターンに分けることができた。極強品種の延岡坊主小麦では感染後3日目で最も早くTri5、Tri6、Tri10が高発現して5日目には減少するのに対し、抵抗性強の蘇麦3号とFrontanaでは7日目以降徐々にTri6とTri10の発現量が高くなった。弱品種のChinese SpringとGamenyaの生体内ではにおいては感染後9日目を過ぎても発現が強力に誘導されなかった。転写因子であるTri6とTri10は抵抗性品種ほど早期に高発現することが分かった。このことから、Tri遺伝子発現誘導に関わるコムギ因子の反応速度の違いがFHB抵抗性程度と関係していると考えられる。マイクロアレイによる延岡坊主小麦、蘇麦3号Gamenyaの発現遺伝子の解析により、抵抗性とかび毒遺伝子誘導に関連する遺伝子群を類別した。蘇麦3号とGamenyaのF1由来の半数体倍加系統用いて遺伝分析では、赤かび病の罹病率とTri6発現量には関連が認められず、罹病率病徴に関して3BS染色体(Fhb1)上に蘇麦3号由来の抵抗性QTL、また2DS(Qfhs.kibr-2DS)上にGamenya由来のQTLが検出された。一方、Tri6発現量に関して1A、1B染色体上に蘇麦3号由来のTri6を高発現す誘導するQTLが検出された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)