2012 Fiscal Year Annual Research Report
薬用人参栽培における土壌肥料学的アプローチによる早期収穫技術の確立
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22580012
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松本 真悟 島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (00346371)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | オタネニンジン / 光合成 / 被覆資材 / 土壌潅注 / ペースト肥料 |
Research Abstract |
本年度は梅雨明け以降に2重被覆を行い,盛夏期の過剰な照度を回避することで,生産性を高めることができるかを検討した.また,高麗人参栽培では追肥の技術が確立されておらず,追肥が行われていない事例も多い.そこで,効率的な追肥技術を確立する目的で,ペースト肥料の土壌潅注も併せて検討を行った. 7月9日に行った光合成速度の調査では有意差は認められなかったものの,追肥処理および2重被覆が高くなる傾向が認められた.また,SPAD値と光合成速度には正の相関関係が認められ,光合成速度を高く保つためには,葉中のクロロフィル含量を高く保つ必要があると考えられた. クロロフィル含量の指標となるSPAD値を継時的に測定し,追肥と二重被覆の効果を検証した.7月9日および7月24日の調査において,追肥および二重被覆処理はそれぞれ追肥なしおよび一重被覆に対して有意に高い値を示した.また,盛夏期の8月3日の調査では,二重被覆の効果は極めて高く,一重被覆に比べて1.6倍の値を維持していた.一方,追肥処理は有意差は認められなかったものの,追肥なしよりも高い傾向が認められた.以上の結果から,追肥および盛夏期前からの二重被覆を行うことにより,養分吸収量の増加ならびに葉やけの防止が可能となり,栽培期間中の高麗ニンジンのクロロフィル含量が高く維持されることが明らかとなった.そして,これらの要因により光合成速度の増加による乾物生産量の増加が可能であると考えられた. 10月1日に採取した高麗人参3年生苗の根重には有意差は認められなかったものの,追肥ありおよび二重被覆処理で高くなる傾向が示された.SPADおよび光合成のデータから,これらの処理を継続することにより,高麗ニンジンの増収につながることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)