2012 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズの葉における窒素の蓄積容態および再転流が子実生産への影響の解明
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22580016
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
鄭 紹輝 佐賀大学, 農学部, 准教授 (90253517)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ダイズ / 子実収量 / 窒素蓄積 / 子実肥大 |
Research Abstract |
前年度までは、ダイズにおいて子実肥大のための窒素供給は、それまでに葉に蓄積された窒素の再転流および子実肥大期間中に根による窒素の吸収によって満たされていることを明らかにし、また、葉への窒素蓄積には品種間差があり、窒素蓄積量が少なくても高収量が得られた品種は、子実肥大期において窒素の吸収能力が高いのではないかと考えられた。そこで、子実肥大期に高濃度の窒素溶液を供給したところ、子実肥大期に窒素同化能力の高いと思われる品種タマホマレにおいては著しい収量の増加が確認された。本年度では、ダイズ開花後の窒素同化能力と子実収量の関係をより明らかにするため、国内外のダイズ10品種を圃場で栽培し、葉よりの窒素の再転流と子実収量の関係を解析した。同時に窒素同化パターンの異なるサチユタカとタマホマレについて、開花期および子実肥大開始期に窒素追肥を行い、子実収量への効果を調査した。 その結果、ダイズの子実収量は、子実肥大開始時の葉の窒素含量とは相関がなく、その後の葉より子実への転流量とは高い正の相関関係がみとめられた。また、子実肥大前の窒素追肥は主に栄養成長に、子実肥大開始後の窒素追肥は主に子実成長に影響があったことから、これまでの開花期追肥の低効率性を説明できるのではないかと考えられた。なお、子実肥大期の窒素追肥は、その時期に窒素同化能力の高い品種においてより高い効果を期待されたが、今回用いた両品種には明瞭な差はみられなかった。この点について今後さらに検証していく必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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